041-離れ行く気持ち(2) | 白ポーターの小説ブログと時々日常

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基本的には趣味の写真と、小説を公開させていただいています。現在は「君の幸せは俺の幸せ」を連載中。携帯の方はテーマから読みたい文章を選んでください。


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この当時、本当に君の家族と仲良くやっていく自信がなかった。
その理由をここに書いていいのかわからない。
考え方は人それぞれで、それを批判するということはとても愚かなことだと思う。

もし、これを読んで気を悪くする人もでるかもしれない。
だけど、本当の僕という人間を知ってもらいたいと思う。

この当時、君と僕が住むということで大きく反対されている理由はいくつかあった。

君が卒業をした直後に僕みたいな年上の男性と同棲を始めるということ良くない。
就職先にそんなことがばれると、君の今後に影響をするんじゃないか。

あとは、やはり僕の将来性だろう。
僕は午前と午後で勤務先が違う。
業種もまったくと言っていいほどに違うものだ。

基本的に午前中は仕事で拘束をされる。
でも、午後はたまに打ち合わせで社長に会いに行く程度で、ほとんどのことが自宅で出来る仕事だった。

やることさえやっていれば、何も言われない会社だ。

君と昼間に会える時は基本的に午後の仕事はサボっていた。
もちろんそのサボった分は休日や深夜に取り戻すために頑張ってはいた。

お昼からフラフラしている僕を見た人達は、結構な遊び人だと思っていたかもしれない。

また、付き合いだした当初に君のお母さんの前で、年収についての話になったことがある。
その時、僕は馬鹿正直に答えてしまった。

その頃は午後の仕事は安定しておらず、ほとんど無収入な状態だった。
収入が安定してきたのは去年の中旬ぐらいからだ。

きっと君のお母さんは僕の収入が未だに同年代の半分程度だと思っていたのかもしれないね。

その他にも挙げていけばきっとキリがないと思う。

そんなこともあり、君と僕が一緒になることはほぼ絶望的な状態だった。
それでも納得のいかない僕はその気持ちをひらすら君にぶつける。

今思えばその時の自分の発言は最低だった・・・
ここからは僕が思っていたこと、そして君にぶつけてしまった気持ちだ。

世間体がどうこう言うのであれば、君のお母さんの方が最低だ。
まだ学生である君をほったらかして家を出ていったんだ。

お父さんとの間に何があったかは知らない。
きっと、他人にはわからない事情があるんだろう。

でも、病気で言葉を発することが出来ない父親と娘を残してなんで家を出て行けるんだろう。
せめて君が卒業するまでなんとかならなかったんだろうか?

僕はそんなに人に世間体についてどうこう言われたくはなかった。

それにその時の状況であれば、君の両親より僕の方がよっぽど経済力があったと思う。
自分の娘の面倒をろくに見ることのできない人にそんなことを言われたくない。

そんなことを僕はずっと思っていたんだ。
そして君の姉妹達だ。

お姉さんは家が無くなることで、一人暮らしを始めると言っていた。
お姉さんだって、高校を卒業したばかりじゃないか。
しかも、定職にもつかず、人に自慢の出来ないような仕事をして収入を得ていた。

妹は結局家がなくなることで、彼氏との同棲を始めるらしい。
彼氏も同い年で未成年だという。

そういう話を聞いていると僕は本当に苛立ちを抑えきれなかった。
なんで、姉と妹はそこまで好き勝手をやれるのに君だけが何もかにもダメなんだ?

僕はそんな家族から君を引き離したい気持ちだったんだ。
だけど、君は家族を愛していた。
そんなことが出来るはずもないのに。

僕だって分かっていだけど、それでもその気持ちを抑えることができなかった。

この当時、君のお母さんは随分と遠い場所に住んでいた。
君は結局そこから学校に通ったりすることになる。

今までは自転車で二十分程度で通えていた。
それがお母さんのところだと電車などを使って二時間程度の通学時間になるんではないだろうか。

そして、もちろん君と僕の距離も一気に広がってしまうんだ。
それも僕を苛立たせる理由の一つだった。
だったら、今すぐ僕がここら辺で一人暮らしを始めて、そこから学校に通えばいいじゃないかと思った。

よくよく考えれば、この時の僕の考えもむちゃくちゃだったかもしれない。

君に会うたびに、家族のことで口論になる。
『なんであんな酷いことを言ってしまったんだ』
家に帰っては反省をする毎日。

今度会ったらもう、家族の話はしないようにしよう。
もっと君に優しい言葉をかけてあげよう、そして支えてあげよう。
そう思って眠りに着く。

でも、君と会うとどうしても優しい言葉をかけることができない。
その度に君を傷つけ、自己嫌悪に陥る。
そんな生活が数週間続いた。

「君のお母さんとはもうやっていけない」
僕はとても冷たい顔で君に言い放ったと思う。

君に別れを告げられる前日の食事中に僕が言った言葉だ。
きっとこの言葉を聞いて君は決意を固めたんじゃないだろうか。

この少し前に、僕は別れる気もないのに、別れようといったことがある。
君の気持ちを確かめたいということと、僕と家族どっちを取るかという最悪な選択をさせようとしていたんだ。

今考えればどれだけ愚かなことをやっていたんだろう。
いくら精神状態がまともじゃなかったとはいえ、度が過ぎたことをやり過ぎたんだと思う。

そんな愚かな行為を続ける毎日。
そして君の心は僕から離れていった・・・



今さら後悔をして、それを反省したって何も変わらない。
何も変わらないと分かっていても、考えない日はない。
自分の愚かさ、そしてそれによってどれだけ君を傷つけてしまったのか・・・
それを考えると、胸が痛い。
本来なら、あんな辛い環境にある君を僕が支えてあげないといけなかったんだ。
なんでもっと優しい言葉をかけてあげられなかったんだろう。
別に離れ離れになったってよかったじゃないか。
すべてを理解して、納得して、その時の状況に身を任せればよかった。
距離が離れたって心が繋がっていれば問題がなかったじゃないか。
それなのに、僕は君との距離ばかりを気にしていた。
今冷静に考えれば君が離れていくのは当たり前だ。
僕に人のことを最低だなんていう資格はない。
誰よりも、僕が一番最低な人間だったんだから・・・

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