北朝鮮のミサイル攻撃を根拠として、高浜原発の運転の差し止めを求める裁判がありました。訴訟の話を聞いた時から、そんなことを理由に原発の停止を求めるのは間違っていると思っていましたが、玄関払いも同然の扱いで差し止めは却下されました。

 高浜原発差し止め却下=ミサイル攻撃「具体的危険ない」―大阪地裁
 運転中の関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)は北朝鮮のミサイル攻撃を受ける恐れがあるとして、大阪府内の女性が関電を相手に運転差し止めを求めた仮処分申請で、大阪地裁は30日、申し立てを却下した。裁判長は「具体的危険があるとは言えない」と判断した。

 といった概要なのですが、裁判長は、政府が武力攻撃事態などの認定をしておらず、北朝鮮が近い将来、日本をミサイル攻撃するかどうか明らかでないと指摘した上で、原告がミサイル攻撃があるとする根拠とした、自衛隊に迎撃態勢を取らせる破壊措置命令を常時発令していることに関しても、「武力攻撃の具体的危険や高浜原発に飛来する恐れを前提にしていない」としました。

 裁判長の判断は、高浜原発に北朝鮮のミサイルが飛んでくる可能性は存在しないから、それを理由とした運転の差し止めは出来ないというものであり、北朝鮮のミサイル攻撃が非現実的であるとしたわけで、以前からミサイル攻撃などあり得ない、Jアラートなどバカげていると主張していた私にすれば、全面的に賛同できるものでした。

 私も原発には反対ですが、天災や操作ミスなどによる事故を考えるべきであって、外国からの攻撃を理由として運転停止を求めるやり方は、ミサイル攻撃があるとする極右勢力のデマを追認するものになるので用いるべきではないと考えています。

 ここで問題になるのは、北朝鮮がミサイルを撃って来るから国家の危機だ、国会は森友問題などは止めて、北朝鮮のミサイル問題を審議せよと叫んでいる日本の「愛国者」たちです。その主張に基づけば、彼らこそ、原発にミサイルが撃ち込まれることを真剣に憂慮しなければいけないはずなのですが、こんなことを理由に差し止めを求める反原発活動家はバカばかりといった感じで、この原告を嘲笑しています。

 北朝鮮がミサイルを撃って来るという自分たちの主張と、原発は動かしても何の問題もないという自分たちの主張が矛盾していることに、日本の「愛国者」たちは気が付くべきですが、誰も気が付かず、原発稼働の差し止めが却下されたと喜んでいます。



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