安倍政権ができたころにギリシャの財政破綻がいわれていました。安倍政権をネットのなかで支持している人たちは、ひらたく言えばネトウヨですが、日本にはギリシャと違って通貨発行権があるから財政が破綻することはない、といかにも自分たちが新しい事実を発見したかのように言いました。

 

 通貨発行権があるのが当たり前であり、日本には通貨発行権があると力んで言うようなことではなく、ユーロ圏に入って通貨発行権がなくなったギリシャが例外的なのですが、そんなこともネトウヨは知らなかったようです。最悪のインフレを起こしたジンバブエでも通貨発行権はありました、無責任に発行しすぎて無価値になっただけであり、通貨発行権があれば財政が破綻することはないといった話は成立しません。

 

 通貨発行権があれば日本国の1000兆円の負債はどうなるのだと聞かれると、日銀に1000兆円分の紙幣を刷らせて、国債を持っている人に渡して国債を回収すれば、国債残高は0円になる、通貨発行権を持っている日本はそれができるから財政破綻はないと言うのです。

 

 日銀に1000兆円分の紙幣を刷らせるということは、政府が1000兆円分の新国債を発行して、それを日銀に買わせて、紙幣を政府に届けさせて、国債を持っている人に紙幣を渡して国債を回収するという段取りになります。そうなると国民に対する債務はなくなっても日銀に対して1000兆円の債務が残るのですが、ネトウヨは政府と日銀は一体だから日銀への債務はチャラになると主張します。

 

 国債を紙幣に交換するようなことをすれば、膨大な額の紙幣が市中に出回ることになり、紙幣価値は下落して激しいインフレになり、国民の金融資産は大きく損なわれます。単純計算すれば、1000兆円分の新紙幣が発行されれば、インフレによって国民の金融資産は1000兆円目減りすることになり、国の累積債務と国民の金融資産を引き替えたに過ぎないのです。

 

 しかしネトウヨにはそのことが分かりません。紙幣をすることは新たな富を生み出すことのように考えているのです。国にある富の量は一定であり、紙幣が増えれば、紙幣一枚当たりの富の量が減って紙幣の価値が下落してインフレになる、そういう当たり前のことが理解できないまま経済や国の財政を論じているのがネトウヨです。

 

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