フイリピンと中国は 7月、領有権を争う南シナ海でフイリピン側が実効支配するアユンギン礁(中国名 仁愛礁)への補給活動を巡り、緊張緩和に向けて暫定的な合意に達しました。


ただ、中国側は過去にもフイリピン側との緊張緩和に向けた合意後に挑発を繰り返した経緯があります。


既成事実を積み重ね権益を手にしようとする「サラミスライス戦術」と評される手法の典型例なのです。


 同礁はフイリピン西部パラワン島の西にあり、フイリピンは1999年に老朽化した艦船を座礁させ、軍部隊の駐留拠点とさせました。


仲裁裁判所の2016 年の判決で、 フイリピン側の排他的経済水域(EEZ)内と認められましたが、中国は主権の主張を撤回していません。


補給活動中のフイリピン船に衝突を繰り返し、中比(フイリピン)対立が最も先鋭化した海域です。


 フイリピン外務省は 7月21日、「対話と協議で違いを管理する。合意は互いの立場を損なわない」と発表しました。詳細は公表していません。


ただ、暫定合意を巡っては、解釈の食い違いが早くも露呈しています。


中国は、補給は事前通告と中国側の許可が必要だと主張し、フイリピン側は否定しています。


11月の米大統領選後、南シナ海問題への米国の関与が弱まると中国が判断すれば、「フイリピン側の合意不履行」を主張し、合意をほごにする可能性は否定できないのです。


〈 フイリピン政府の、この対応をどう思いますか。日本政府も少しは見習うべきです!。

 ところで、立憲民主党の党首選の合同記者会見がありましたが、政権を取れたとき、辺野古の問題をどう県民に説明するのかという質問が、なかったのには驚きました。〉