これはヴェーダ賛歌集がドメイン遠征軍によって8200年前に、地球に持ち込まれたという事実によって、さらに複雑になっている。

彼らがヒマラヤ山脈に本拠地を置いていた時、地元の人間たちの一部が、それらの詩節を教えられ記憶した。

しかしこれは、ドメインの隊員たちにとって、公式に認定された活動ではなかったと私は注釈するべきである。

とはいえ、当時、彼らにとってそれは無害な気分転換のように思えたということを、私は確信している。

 

それらの詩節は山脈の麓で、次の何千年もの間、口頭によって世代から世代へと受け継がれていき、最終的にはインド中に広まった。

ドメインの中では誰一人としてヴェーダ賛歌集の題材が、事実に基づいたものであると信じていない。

あなたの子供を育てるのに、「グリム童話集」を手引き書に使わないのと同じように。

しかし、IS・BEたちが全員記憶消去されている惑星では、これらの物語やファンタジーがどのようにして、本気に受け止められてしまったのかを理解することができる。

 

残念なことに、ヴェーダの詩節を学んだ人間達は、それらを、神々から来たと言って他の人たちにそれらを伝えた。

最終的にはそれらの詩節の内容は、逐語的に真実であると取り入れられた。

ヴェーダの婉曲的で比喩的な内容は、独断的な事実として受け入れられ、実践された。

詩節の哲学は無視され、詩節は地球上のほとんど全ての宗教的実践の起源になった。

ヒンズー教は特にそうである。

 

ドメインの士官、パイロットとエンジニアとして私は常に、とても実用的な視点を取らねばならない。

私が哲学的な教義や美辞麗句を自分の作戦行動のマニュアルとして使ってしまったら、私は効果的であることも自分の任務を達成することもできない。

そのため、私たちの歴史に関する考察は、IS・BE達が地球に到達するはるか前、また旧帝国が支配権を得るはるか前に起きた実際の出来事に基づいている。

 

私はこの歴史の一部を個人的な体験から話すことができる。

何十億年も前、この銀河から遠く離れた銀河で、私はとても大きな生物研究所の一員だった。

それは、アルカディア・リジェネレーション・カンパニー(理想郷再生会社)と呼ばれていた。

私は多数の技術者のスタッフと一緒に働く、生体工学のエンジニアだった。

我々のビジネスは生命達が住んでいない惑星のために、新しい生命体を作成し、供給することだった。

その領域では、当時、何百万もの生息可能な惑星を持つ、何百万もの星系があった。

 

当時、他にも多くの生物研究会社があった。

それら一つ一つは、生命体を生息させる惑星のクラスによって、様々な種類の生命体を生産することに特化していた。

長い時間をかけて、これらの研究所は様々な銀河のいたるところで、膨大な種族のカタログを開発した。

基本的な遺伝子構成要素の大部分は、全ての生命の種に共通している。

そのため彼らの仕事のほとんどは、様々な惑星クラスに居住するのに適した生命体の変種を作成するために、基本的な遺伝子の原型を操作し、改造することに関係していた。

 

アルカディア・ジェネレーション・カンパニーは、森林に覆われた地域の哺乳類と熱帯地方の鳥に特化していた。

我々の営業部は、全宇宙の様々な惑星の政府と、無所属の購入者と契約を交渉した。

技術者達は、さまざまな天候、大気と陸地の密度と科学物質の含有量に適合できる、動物達を創造した。

さらに我々はある惑星上で、すでに生きている他の会社によって開発された生物有機体と、我々の見本を融合するために代金を支払った。

 

これをするために我々のスタッフは、生命体を創造する他の会社とコミュニケーションをとっていた。

関連したプロジェクトをコーディネートする協会を通して、業界の見本市や出版物、また他の多様な情報が提供された。

想像出来るように、我々の研究は惑星の調査を行うために、相当量の星間移動を必要としていた。

この時、私は自分のパイロットとしての技能を学んだ。

集められたデータは巨大なコンピューターのデータベースに蓄積され、生物工学のエンジニアによって評価された。

 

 

続く→

 

 

参考・ヒンズー教、ウイキペディア