緑肥稲作の成果と反省 | NPO法人 はりま田舎暮らしの会

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10月27日(火)  晴れ夜には雨


夜になって、外は音を立てて雨が降っています。

凡そ、1ヶ月ぶりの恵みの雨になりそうです。


ミツバチのために蜜源植物として、レンゲ・菜の花・ヘアリーベッチなどの種を蒔いたのですが

晴天続きで畑はカラカラに乾燥して発芽を心配していました。


この雨で、きっと若芽が一斉に発芽してくれることでしょう。     やれやれ・・・です。


さて、本題の今年の緑肥稲作の成果と反省です。

「成果と反省」から思い出すのは、会社務めの現役時代ですね。


営業会議のレジュメには、必ず「成果と反省」があり、毎月反省ばかりで針のムシロに

座らされていました。  


 化学肥料と農薬使用の慣行農法稲作に、異論を唱えて、緑肥・疎植・細植え・中耕除草・

への字稲作・出穂30日前に油粕散布・・・を実践して、秋の収穫時に結論を出してやると信じて

3倍・4倍の手間をかけて、猛暑、酷暑の中、大汗をかいて頑張りました。


結果は、惨敗でした・・・


先ず、緑肥のレンゲですが「レンゲまつり」に貧弱なレンゲ畑ではシャレにもなりませんから

思い切り繁茂させた結果、大量のチッソを発生させて、明らかなチッソ過多によるイモチ病が発生しました。葉イモチに加えて、穂首イモチで稲穂がダメージを受けて、大減収でした。


レンゲによるチッソ過多は5月のブログでも触れたように、チッソを飛ばす手段も試みましたが、

見事に失敗したようです。


疎植  慣行農法の一坪65株に対して、私の45株には満足はしていませんが、疎植の部類に入ると思います。結果、開帳型のしっかりしたイネになりました。

分結も順調で、成功したと喜びましたが、分結した株に思うほど稲穂は育ちませんでした。


細植え  通常、5~6本以上の苗を植えるのですが、2~3本の苗を植えるように、田植え機を

設定したのですが、掴みきれずに欠株が目立ちました。

少しだけ、飛び飛びに抜けているのは、結果として疎植になるので問題はありませんが、5メートルも10メートルも抜けたままの条への補植には大変な労力と時間を要しました。


中耕除草  動力付き除草機で6月中に3回使用しました。ぬかるんだ田んぼに足を取られて、

これまた重労働でしたが、イネの生育には手ごたえを感じました。

除草効果も1枚の田んぼには、効果てきめんで除草剤は一切使用しませんでした。

水棲昆虫・生物も復活して環境保全には大変有効でしたが、もう1枚の田んぼには効果がありませんでした。むしろ、昨年よりもコナギ・ノビエが大発生して除草剤を投入せざるを得ませんでした。    田んぼにも性格があるようで、どの田んぼも一緒と言うことは無いようです。


への字稲作を実感できたのは、出穂第1号が確認できたところまででした。

その後、イネ株は見事なのに、稲穂が少ないという、理解できない状況になり、出た稲穂はイモチ菌に冒されるという最悪な結果になりました。


原因究明のために、兵庫県の西播磨県民局農業改良普及センターにお願いして、現地を見てもらい、診断をして頂きました。


診断結果は、チッソ過多によるイモチ菌の大発生と地理的条件(中山間部)・更には品種選定

などなど、ここで全部紹介出来ないほどの沢山の原因を指摘されました。


さて、2枚の田んぼを刈り取った収穫量は1反に付き6俵弱という情けない収穫量でした。

1昨年は同じ田んぼで、10俵の収穫があったので、(皮肉にも、慣行農法での収穫量でした)

今年の出来は60%と言うことになります。


収穫量としては惨敗でしたが、唯一の成果は「完全有機栽培のレンゲ米」だと言うことです。

化学肥料は、一切使っていません。


この唯一の成果を、バックボーンに、諸先輩の忠告・そして県民局のアドバイスを参考にして、

来期もこだわりの「緑肥稲作物語」を展開したいと思っています。