近日公開のある映画のキャスティングを知ったとき、それまであまり興味のなかったこの映画に対して俄然興味が沸いてきた。
制作者側を信頼出来ると思った。
映画はまず脚本ありきだと私は思う。キャスティングはその次である。
どんなヒットシリーズでも、またどんないいホンを書いてきた脚本家でも、出来上がった本が駄作ならいくら俳優がいい演技をしたところでいい映画は出来ない。
「踊る大捜査線THE MOVIE2」が典型的な例で、あの映画が大ヒットしたのはたくさんのファンの支えがあったからだと思う。
「もう一度作品を見たい」というファンの情熱が制作者側を動かし、一般の映画ファンを取り込んだのだ。
あの映画において、ファンと制作者側との関係は蜜月に等しかった。
その後、番外編の企画が発表された時、ファンの評価は二分した。
主役俳優が不在という未知の事態に戸惑いもあっただろう(実は一度だけ主役の違うSPドラマがあったのだが、世間の人は忘れている)
「もういいではないか」といった声も聞かれた。5年待って一本の映画が出来たのだから満足だと。
ファンの反応をヨソに、新作の映画は前作を凌ぐバジェット(予算)で制作された。
地方ロケにエキストラを動員し、プロでも過酷な時間帯に素人を集めた。
まさに前作を彷彿とさせる、双方向ともいうべき制作状況だったかもしれない。
制作者側とファンとは所詮距離のある関係だ。ファンの要求や期待においそれと応えられるわけもなく、また裏切ってもいけない。
ファンの中には好き勝手なことをいい、応援しているのかこき下ろしているのかわからない輩もいる。
結局こちら側は出来上がったものを見て楽しませてもらえばいいのだ。
感想や批評は後で十分出来るし、場所はいくらでもある。
「交渉人 真下正義」公開まであと2日。