こんにちは
今年もまた6月から7月への変わり目に大雨の警報が各地で出ていくような気配です・・・
近年はこの時期の線状降水帯発生が年中行事のようになっており、日本の気候が変わってしまったことを実感します。
あらゆる災害が起きないこと切に祈ります。
さて、『月末のひと』こと広島市立北部医療センター安佐市民病院 恵美純子です。
本日は東京出張からの帰路でして、またも新幹線での仕事三昧時間を利用して・・・
ちょっと休憩と思い書かせていただきます!
今日のお題はちょっと刺激的でしたでしょうか?
皆さんが日々、向き合っておられる乳がん治療は本当に担当医だけに任せてよいものなのでしょうか?
乳がんに対する治療方針をいろいろお示しし、一緒に考えて決定していくのは間違いなく医師ですが
乳がん治療を進めていくうえで皆さんが抱える困難は、治療によりもたらされる容姿の変化や痛み、副作用だけではありません。
治療や今後に関する不安や気分の落ち込み、治療にかかる費用や仕事や家庭における役割に関する変化など多岐にわたります。
これらの問題にうまく対処できないまま治療を続けることは、一定期間の困難だとしても、全ては生きづらさに繋がっていきます。
また、医療者が考える「最適の治療」が皆さんが思う「最適の治療」とは限りません。
治療に対する目標や希望も多種多様であってしかるべきです。
医師が示す標準治療は根治を目指したり、病状をコントロールするために最も効果的な(長期的に効果を持続できる)治療法を示すものですが、皆さんが同じ希望を持っているとは限りません。
これらのニーズや多様性に細やかに対応していくことは、到底、目の前に座っている医師だけでは困難ですし不十分であると言わざるを得ません。
そこで、多くの専門的な医療機関ではそれぞれの病気に関する「診療チーム」が作られています。
特に、乳がん治療の領域では早くからこの医師だけでない看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、理学療法士、栄養士などの多職種が連携するチーム医療が進められてきました。
医師が診察室で少ない時間に優先してすべきこともあり、皆さんのニーズに対してできることは限られていますが
多職種で連携することにより、各職種の専門性を活かしてより充実したケアや提案を患者さんに提供できるため、患者さんが困っていることや治療による困難を軽くすることに繋がります!
各職種が専門性を活かして患者さんの治療に取り組むことで医療の質は高まり、患者さんの満足度や必要な治療の遂行に良い力となるだけでなく
医師だけに集中して効率も悪く内容も不十分になっていた医療が各所で分散して充実したものになります!
すると、医師の負担も軽減し、診療にかかる時間も診察室だけに集中することもなくなり、各専門職の人にとってもそれぞれのスキルを生かし、働く人のやりがいにも繋がっていきます。きっとそのような充実した効率の良い働き方を実践している医療機関には、自ずと人(患者さんも医療者も)が集まっていくのではないでしょうか。
ただ、そんな素晴らしい体制には人手不足などの問題により地域格差が生じているのが現状です。
私が勤務する安佐市民病院ではなかなかに素晴らしい多職種連携が可能となっていますが
その体制は現時点で実現できているものであり
私や今の素晴らしいスタッフがいなくなっても持続可能な体制であるためには
常に若手のリーダーを育成していくことが必須であり課題です!
質の高い医療にもSDGs・・・
そんなこんなで、本日のお題は
『あなたの治療は本当に目の前の医師一人に任せるだけで大丈夫ですか?』
ということになります。
これから使うお薬のこと
治療によっておこる変化に対応するいろいろな方法
副作用に効果的なお薬
医療費に関する知っておきたいアレコレ
仕事に関する相談
家庭運営に関する困りごと
通院に関する諸事情
そんないろいろは、目の前の医師以外に専門的にもっと詳しく対処してくれる人たちがいます!
そう胸を張って言えるような体制を全国どこでも作るためのアレコレを相談している今日この頃です。
皆さんも是非、「ウィッグのことは誰に相談したらよいですか?」
「医療費の相談はできますか?」
と遠慮なく尋ねてみてください。
その医療機関の底力が見えてくると思います
我が家では夫のほうがとても教育に熱心でして・・・
わたし個人としては、小学生の時に既に「ああ、親に任せていたらダメなんだな・・・」と悟り
自分が求める勉強に関する環境は自分で考えて、自分から親に提案して整えていましたので
同じように環境は与えて勉強の内容や努力はその子その子任せにしていたのですが
それではある一定の目標は達成できない!ということで
教育パパが日々のタスクを計画的に提供して管理してくれています!
そのことにより、お母さんや子供だけに任せた場合に達成できる目標よりも更なる高みを目指していけるようです
我が家では、勉強に関しては
目の前のお母さんだけに任せておいて本当に大丈夫ですか?
と言わざるを得ません・・・(笑)
そんないろいろもありまして
子供たちに仕込んでおいた父の日の「お父さんありがとう」です。