前場の株式市況 35円安 | 長谷川 忠康 オフィシャル・ブログ

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株式    終値    前営業日比    変化率
S&P500種株価指数    6243.76    -24.80    -0.40%
ダウ工業株30種平均    44023.29    -436.36    -0.98%
ナスダック総合指数    20677.80    37.47    0.18%
Nikkei 225 FuturesNK1:IND  39,590.00JPY
 ー70.00 ー 0.18%

NY株式はダウ安、ナスダック高。225先物は小幅安。

 

◇米国株、ダウ反落し436ドル安 金融に売り 金利上昇も重荷 ナスダックは最高値

【NQNニューヨーク=戸部実華】15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比436ドル36セント(0.98%)安の4万4023ドル29セントで終えた。米株相場が高値圏で推移するなか、決算を発表した金融株に売りが優勢になった。インフレ懸念も根強く米長期金利が上昇したことも、主力株の利益確定売りにつながった。半面、好材料が出たエヌビディアなどハイテク株の一角は買われ、相場を下支えした。
 JPモルガン・チェースが朝に発表した2025年4~6月期決算は1株利益などは市場予想を上回ったものの、純金利収入が届かなかった。ダウ平均の構成銘柄ではないが、15日に決算を発表したウェルズ・ファーゴとブラックロックの下げも目立った。市場では「決算発表前までに金融株がかなり上昇しており、利益確定売りが出やすい」(ダコタ・ウェルス・マネジメントのロバート・パブリック氏)との指摘があった。
 朝方発表の6月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.3%上昇した。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想と一致したものの、5月(0.1%上昇)から伸びは加速。食品とエネルギーを除くコアの上昇率は前年同月比2.9%と、5月(2.8%)から拡大した。
 市場では「関税による物価上昇のより明確な兆しを示した」(バンク・オブ・アメリカ)との受け止めがあった。今後一段と上昇する可能性も意識され、米連邦準備理事会(FRB)は利下げ判断に慎重な姿勢を維持するとの観測が強まった。米長期金利は4.49%と約1カ月ぶりの高水準をつける場面があり、株式の相対的な割高感につながった。
 一方、エヌビディアは4%あまり上昇した。14日に中国向け人工知能(AI)半導体「H20」の出荷を再開する計画を表明し、好感した買いが入った。ダウ平均の構成銘柄ではないが、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やブロードコムなど他の半導体株も買われた。
 傘下のグーグルによるAI関連の大規模なインフラ投資が明らかになったアルファベットなど、AI関連銘柄の一角も上昇した。関税による物価押し上げの影響など、今後の経済や金融政策を見極めたい雰囲気が強いなか、好材料が出たAI関連銘柄に資金が向かったとの見方もあった。
 そのほかのダウ平均の構成銘柄では、アメリカン・エキスプレスやホーム・デポ、ユナイテッドヘルス・グループ、ゴールドマン・サックスなどが下げた。半面、マイクロソフトやアマゾン・ドット・コム、アップルは上昇した。
 ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸した。前日比37.473ポイント(0.18%)高の2万0677.800(速報値)で終えた。連日で最高値を更新した。
 多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は反落し、前日比24.80ポイント(0.39%)安の6243.76(速報値)で終えた。10日に付けた最高値(6280)を上回る場面もあったが、ハイテク関連など一部の銘柄を除くと買いは続かなかった。

 

◇東証前引け 日経平均は小反落 米ダウ平均安が重荷

 16日午前の東京株式市場で日経平均株価は小幅に反落し、午前終値は前日比35円62銭(0.09%)安の3万9642円40銭だった。前日の米ダウ工業株30種平均が下落し、東京市場でも幅広い銘柄に売りが優勢だった。円安・ドル高の進行を支えに日経平均は上昇する場面もあるなど、相場の方向感は乏しかった。

 15日の米株式市場でダウ平均は反落し、前日比436ドル安の4万4023ドルで終えた。米インフレの加速が意識されて米長期金利が上昇したことが株売りを促したほか、決算を発表した金融株への売りも重荷となった。東京市場でも銀行や保険など金融株に売りが目立った。20日投開票の参院選を巡り、自民、公明両党の苦戦が世論調査などから伝わったことも、海外勢のリスク回避的な売りにつながった。日経平均の下げ幅は150円を超える場面があった。

 ただ、日経平均の下落は限られた。前日の米市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が連日で過去最高値を更新した。半導体大手のエヌビディア株などが上昇し、東京市場でも東エレクなど主力の半導体関連が買われて日経平均の下値を支えた。

 16日午前の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=149円台に下落した。海外短期筋とみられる株価指数先物の買いを誘い、日経平均の上げ幅は一時100円を超える場面もあった。

 東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引けは8.26ポイント(0.29%)安の2817.05だった。JPXプライム150指数は反落した。

 前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆9247億円、売買高は7億3495万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は909。値上がりは630、横ばいは87だった。

 東建物や資生堂、日ハムが下げた。一方、東宝やIHI、アサヒは上げた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕