小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」による土地購入をめぐる事件で、逮捕された衆院議員石川知裕容疑者(36)が、同会や関連政治団体名義の複数の口座に入れてあった計8億円を、土地購入の前日に一つの口座に集約させていたことが26日、関係者の話で分かった。石川容疑者はこの中から土地購入代などを支払った。
 東京地検特捜部は、ゼネコンからの裏金と、政治団体にあった「表」の資金をいったん同じ口座に入れることで、出どころを分からなくする「資金洗浄」の狙いがあった疑いがあるとみて捜査。一連の経理操作への小沢氏の関与も調べている。
 石川容疑者は、陸山会が2004年10月に東京都世田谷区の土地を購入した際、同会の口座に入金した4億円を、政治資金収支報告書に記載しなかった疑いが持たれている。特捜部はこの4億円には、水谷建設(三重県桑名市)の裏献金が含まれるとみている。
 関係者によると、石川容疑者は同月中旬以降、4億円を数千万円ずつ、陸山会の複数口座に分けて入金。同28日に全額を一つの口座に集めた。
 石川容疑者は同日、この口座に、小沢氏関連の3団体の口座にあった計約1億8000万円も移動。もともと口座にあった資金と合わせ、計8億円が1口座に集約された。
 翌29日午前、石川容疑者はこの8億円のうち約3億5000万円で土地を購入。午後に4億円で定期預金を組み、これを担保に同額の融資を受けた。
 こうした経理操作により、個々の入金が何に使われたかは、口座記録上は判別できなくなった。 

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