3月25日の能登半島の直下型地震。
震度0の高知のある人は、揺れを感じたと言いました。
地震計以上の感度を持つハイパー・センシティブな方もおります。



日本列島は、ちっぽけな島でありながら、活断層だらけ。
あっちがずれた、こっちがずれたで大地震。
このところ、毎年のように起こる大地震で、
「日本列島は活動期に入った」と脅かす人もいます。



昔読んだ『日本列島砂山論』(藤田和夫)に、日本に巨石文化がないのは、巨石を作るような地質的な安定期がなかったからだ、と書かれていました。あっちから小突かれ、こっちから小突かれ、日本列島はズッタズタのボーロボロ、らしいです。



日本人の無常観(常にあるものなし)は地質時代以来の記憶と言えるかもしれません。営々と築いた資産が、地震でパー、台風でパー、火事でパー、すべてが、パーでんねん(by『俺たちひょうきん族』)。
♪いいじゃないの、今が良けりゃ。(名曲!song by 相良直美)



ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたる例なし。世の中にある人と栖(すみか)と、またかくのごとし。」(方丈記)



日本人は、へこたれない。
新時代への希望があふれているからでない。
消滅して行った過去に対する哀惜が充溢しているからです。



♪兎追いし、かの山。小鮒釣りし、かの川。



♪十五で姐(ねえ)やは嫁に行き、お里のたよりも絶えはてた。



日本人のナショナリティの起源は、滅びやすい過去への望郷ではないでしょうか。
(岩波文庫の『日本童謡集』『日本唱歌集』は、日本ナショナリティのアーカイブです。)



植木等が昨日死んでしまった。
「日本一の無責任男」も死ぬんだ。
昭和は終わったな。
 おらの時代もね。