この夏はとても疲れた。何もしていないのに“しんどい”のである。
 診察時に「疲れることはありませんか」と聞かれ、「とても疲れるが、暑いからなのか病気だからなのかわかりません」と答えたところ、主治医も「ああ、そうですね」と返してきた。それから「体重は減っていませんか?」と聞かれたので「計っていないのでわかりません」と答えた。いつもなら体重は、ほぼ毎日計るのだが1か月以上前から、体重計の電池が切れて計れなかった。

 診察当日、家に帰る途中で電池を買って、その日の夜、体重を計ってみた。2キロ増えていた。
『ああ、良かった。でも、痩せなければ!』。
体重が増えているとは幸せなことだ、病気は進んでいない。
でも体のことを考えるとダイエットしなくてならない、ダイエットは大変だ。ウォーキングを増やさなくてはと思うのだが、早朝しか時間が無い。しかも高校生の息子の弁当を作っているとウォーキングする時間が無くなる。夜なら気温も下がっているし良いのだろうが、眠くて歩くどころじゃない。風呂にも入らず寝てしまっていることもある。

 この夏はとても疲労感が強かったのに痩せていなかった、骨髄線維症という側面からみればうれしいことなのだが、適正体重まで4キロ近く減らさなくてはいけない。4キロも減らしたら主治医も驚くだろうけど、僕も病気が進行したのではと不安になる。本当に厄介な病気だ。診察の時、白血球は正常か?貧血傾向は進んでいないか?などいつも不安になる。

 心を平穏に保って仕事に集中したいのだけど不安になることが多々ある。その結果、仕事が予定より進まなかったりする。不安になってもならなくても病気の進行は変わらないだろうから、今はできるだけ心を平穏に保っておきたい。息子が大学に進学して、さらに大学院に進むと考えると社会人になるまでにまだまだある。
 発症から5年たっているけど、あと10年くらいは元気で働かなければならない。DIPSS-plusの予後予測では生存期間の中央値が18.6年(発症時)だったから、残り13年くらいはあることになる。でも、やっぱり息子の結婚も見たいし、息子の孫も見たい。そうなるとあと20年は生きなければと思う。そしてこんなことを考えるから不安になったりもする。病気のことはできるだけ考えないようにしなければいけないと思っている。