

現在、東京都現代美術館で開催中の
「館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」に行ってきました。
夏休みも終わったので、もう空いてる頃だろうと足を運んだのですが、
いきなりチケットを買う段階で25分待ち...orz
ちょっと考えが甘かったです。
でも、せっかく行ったので頑張って並びました。
しかし、その先は入場制限で待たされ、なんともすごい人気ぶりに驚きました。
当然ながら、会場の中もかなりの人で、展示されているものを身近で見るためには
かなりその場で粘らないと叶わない状態になっていて、
大半の展示物は少し離れた位置から見る結果となってしまいました。
それでも、ウルトラマンやウルトラセブン、ゴジラにガメラといった
子供の頃に親しんだキャラクターの、撮影に使われた"本物"がそこにある訳ですから
それらの「作品」に魅力がないはずもなく、どのコーナーに行っても
夢中になっていた当時を思い出しながら見ることができました。
特に、ウルトラ警備隊のウルトラホークに代表される乗り物のモデルやその図面は
何度も作ったプラモデルの思い出とも重なり、興味深かったですね。
本物は思いの外デカいし、本当によくできていて驚きます。
また、ウルトラマンのカラータイマーの色は、実はセロファンを使って差し替えていたことや、
そのバッテリーである乾電池は、左の脇あたりにセットされていたということを知り、
今となってはその非常にローテクな工夫に驚くと共に、当時の苦労を推測することができました。
その他、ミニチュアセットでリアルに撮るための様々な技術や工夫に触れられて
非常に楽しい展示になっていました。
これ、子供の頃に見れていたら、興奮しまくりで眠れなかったかも知れませんね。
今回の目玉のひとつが、
「巨神兵 東京に現わる」という庵野秀明さん企画による特別な短編映画で、
まさにジブリのナウシカに出てくる巨神兵とエヴァンゲリオンが合わさったような
そんなイメージの特撮実写版だったのですが、
どうもその映像のイメージと「スタジオ ジブリ」という響きが合わない感じがして
クレジットのロゴもしっくりこなくてなんだか不思議でした。


会場を進むと最後のエリアに、唯一カメラの使用を許されている場所があるのですが、
そこはまさに撮影セットの世界そのもので、来場者のみなさんは思い思いの角度で
たくさんの写真を撮りまくってました。


どこかの都市部の日常的な風景に見えますね。
非日常的なかなりひどいことになってますが...。

少しぶれていることで、かえってリアルに写ってます。

特撮ものでは必ずといっていいくらい登場する「東京タワー」。
今後は「スカイツリー」がその役目を担うのでしょうか?

「戦い」で壊れるのはあっという間ですが、
作るのはかなりたいへんで時間がかかってるんですよね。
今回、その壊れ方の部分まで何度も何度も試して作っている様子も伺え
改めて現場のたいへんさが伝わってきました。
それでも、一方で、作ってる人たちがみんな笑顔でやっているシーンが印象的でした。

セットの一部。
こうやって見ると、そこらへんに実際にありそうですよね。

引いて見るとこんな感じです。
しかし、ホントによくできてます。
近年、映画はCGが当たり前の世界になってしまっていますが、
コツコツとミニチュアセットを組んで撮るという特撮ならではの世界の魅力が
十分に伝わってくる展示会でした。
チケットを買うところから並び、非常に混んでて疲れましたが、とても面白い展示でした。
時間が取れたら、空いてる時にもう一度行ってみたい気持ちになりました。
そして、帰り道、美術館の前の三ツ目通りに立ち並ぶビルやマンションが
なんだかミニチュアのセットのように感じられたのは僕だけでしょうか?