こんにちは。朋友の教務部を担当する濱本です
7月28日投稿では
教務⑤ ~都立高校 今春の一般入試結果の分析~
を取り上げました。
今日は題名にある通り
都立中高一貫校 今春の一般入試結果の分析 を行います。今回は朋友進学教室から一番受験生が多く西武池袋線沿線に唯一構える都立大泉中学の問題分析に特化します。
適性検査Ⅰ(文系)
大問2題
私立中学入試の問題より、かなり易しめな文章を題材にしています。
問題1、問題2は学習塾に通って受験テクニックを教わる必要性が無い公立小学校のテストで出題されるレベルの検査。
問題3のみ私立中学入試の論述問題の平均文字数を大きく上回る400字以上440字以内で考えを述べさせる出題がありました。毎年大問の最後には原稿用紙1枚程度でまとめる論述問題があります。論点を受験生に委ねらている分、難易度は私立中学入試の200字作文に比べて平易です。
適性検査Ⅱ(算数、理科の理数系に加え、社会の統計能力も問われる大問)
大問3題
道順&豆電球(算数&理科)
産業構造(社会)
植物の葉と水(理科)
小学校で学ぶ知識に加えて、塾で習う知識がうまく融合された思考力を試す問題が私立中学入試では主流ですが、今回の問題を分析すると、
知識の有無により正答率に差が出る問題は無く、むしろ、条件を把握する力や素早い処理能力が求められました。
適性検査Ⅲ(算数を中心とする理数能力が問われる大問)
大問2題で
水の染み込み&割合(算数)
周期算&結び目(算数)
適性検査Ⅱ同様、円周と円の面積の求め方、割合の基礎知識しか予備知識や時間短縮に役立たず、正確な条件把握と解析力に長けていることが一番といえる大問でした。
都立の中高一貫校は開校以降、私立中学入試と一線を画す検査を行ってはきましたが、選抜を突破した受験生の学力が大学入試への対応力に結びつかない期間が長く続き、打開策として、算数的な問題を中心に、私立中学の入試問題に寄せていました(私立中志望者の受け皿になりやすくするため)。
上記の試みが上手くいき、地頭が良い受験生が集まり始めた(私立中学入試の併願パターンに組み込まれた)ことを逆手に、入試パターンを元に戻したと思います。都立中学入試が適性検査である点、6年後の大学入試がじっくりと腰を据えて考える思考力問題よりも素早く取捨選択出来る情報処理能力が求められている点が背景に考えられます。
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