Vox 1961年製 AC-10 Twin JMI-Era [Fawn Colour] | HOWL GUITARS
2015年12月12日 14時12分54秒

Vox 1961年製 AC-10 Twin JMI-Era [Fawn Colour]

テーマ: Amplifier
ナマステー

HOWL GUITARSのhiroggyです。

前ブログに続きイントロ文で、インド一人旅の中で起きた事などを面白おかしく文章に表してみようと思います。旅の供に持って行った小説が村上春樹氏の小説だったので、ちょっとハルキノベル風旅行記にトライしています(笑)

ようやく、インド入国。でもまだ空港。

楽器説明文と写真だけ見たい人はサーとスクロールダウンしちゃって下さいヾ( ´ー`)


インド旅行記 (4)続き「ボンベイサヴァイヴァーⅡ」

僕はエアポートシャトルバスに乗りヘヴィーコンストラクションな渋滞の中に巻き込まれた。
俺の走る道にルールなどないと言わんばかりに縦横無尽にカウントレスな数のリキシャーが走り回り、隙をみては反対車線に割り込み逆走運転をしているインド人ドライヴァー達。激しいクラクションの応酬でその音はエイドリアン・ブリューのギターみたいに無秩序に頭のなかをかき混ぜる。
次のフライトまでの時間は短くなるばかりだ。時間はただただそこにあって一定のリズムで無感情に進み完璧な独立を守り続けている。
ティック・タック。
プラシーボの『ウィザウト・ユー・アイム・ナッスィング』の中で共演者のデヴィッド・ボウイが低くシブい声で歌うワンフレーズが頭の中でリフレインする。

ようやく渋滞を抜けてムンバイ国内線ターミナルビルに到着した。入り口にパスポートチェックがあり、今度は人が渋滞していた。それはキューなどとイギリス英語でお行儀よく呼べる状態ではなかった。とにかく我先にと皆が割って入っての繰り返しだからただの人だかりにしかならない。
ティック・タック
僕は一度立ち止まりバックパックとブランケットをちゃんとタイトに背負って、人の渦の中に歩き出した。人の汗や飛んでくる唾が体に着こうが気にしない。もみくちゃな流れに任せてようやく空港内へ入る。
僕は自分に言い聞かせる。「君はボーディングチケットは既に持っているし、預ける荷物もない。あとはテニスの国際試合のボールボーイみたいに無駄なくテキパキ動くだけだ」
チェックインカウンターを素通りし階段を早足でのぼってセキュリティチェックに直行した。セキュリティチェックゲートの前に自動小銃を肩にかけた "検問官" がいて再度パスポートチェックをする。
ティック・タック
ゲートで荷物を降ろし、X線でチェックしてもらう。その間に金属探知ゲートを何の問題もなくくぐり抜けた。時間をチェックする。まだ20分ある。間に合う。息はまだ少し上がっていたが心はようやく落ち着きを取り戻してきた。

「荷物入ってるこの瓶なんだ?」と荷物をチェックしている空港職員がX線画像が写ったコンピューター画面を僕に見せながら訊いてきた。
「ウィスキーだよ。ここに来る前に飛行機の機内で買ったんだ」僕は間髪いれずに答える。
「ノオ、インド国内線ノオ、飛行機内へのアルコール持ち込みはノオ」彼は警告する。

ティック・ティック

そんなの全くもって知らなかった。考えもしていなかった。なにせ機内で買ってそのままリュックにズボっと突っ込んだだけだ。そのままインドでこのウィスキーと共に旅をする運命なのだと信じて疑わなかった。
僕は何を言われてるかわからないフリをして両手の掌を肩の位置まであげて言った。
「悪いんだけれど、とにかくフライトまで時間がないんだ。ファイナルコールもなっているし。通してくれないか?」
しかしうまく行くわけない。
ティック・タック
職員は「荷物開けて。中身出して」と言い終わる前にはもうバックパックのチャックが開けられている。彼はジョニーウォーカーの立派な角瓶を取り出して手にして言う。
「ノォノォ、機内持ち込み許されない。持って行きたかったらこの荷物を下のチェックインカウンターにゴー。もしくはゴミ箱」

やれやれ、僕はもうすっかりジョニーウォーカーに取り憑かれているのだ。

次項に続く→

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では本題の楽器紹介へ移ります。

今回ご紹介するヴォックスィなアンプは

Vox 1961年製 AC-10 Twin JMI-Era [Fawn Colour]です。



貴重なJMI期のVox 1961年製 AC-10 Twin Fawnが入荷致しました。

数々のミュージシャンに愛用されえて、VOXこそBrit Soundを作り出したアンプメーカーと言っても過言ではありません。英国歴史的功労賞を与えてもいいんではないか!と思う程です。

今回の個体はなかなか見つけるのが大変な初期のJMI期の初期物です。しかもレアカラーのFAWNでカヴァリングのコンディションもいい状態です。

AC-30よりも小ぶりで使いまわしも良く、日本の住宅環境にもフィットしたサイズのAC-10 Twinです。

AC-10 TwinはAC-30のサイズダウン仕様で同じような作りと思われがちですが、以外と知られていない特殊でマニアックな仕様を持った名器です。AC-30とAC-15がノーマルチャンネルのプリアンプゲインにECC83を使用しているのに対し、AC-10ノーマルチャンネルはECF82という3極(Triode)と5極(Pentode)を持ち合わせた真空管を使用しています。つまりECC83とEF86の合いの子的構造を持った真空管といえますね。そのECF82の3極部分をプリアンプゲインに、5極部分をヴィブラートコントロールに使用しているのでECC83のダブルトライオードよりもクリーンなサウンドを作り出しています。ヴィブラートチャンネルのプリアンプゲインはEF86で、AC-15やAC-30の初期型と同じで毛羽立ったスウィートなBritish Toneが体感出来ます。

また、更にマニアックな情報ですが、入力インピーダンスがVox含め他のメーカーでもなかなか見掛けない220KΩの抵抗を使っている点もAC-10だけの特徴です。VOXもAC-15,AC-30をはじめ、ほとんどの機種で入力インピーダンスは68KΩを使っています。FenderもMarshallもほとんど68KΩです。なぜAC-10だけ220KΩにしたのか!?謎です。。。

そのほかにも10インチスピーカーを採用しているのもAC-10だけの為、AC-15やAC-30ではCelestion社のアルニコスピーカーを使用していますが、AC-10はElac社のブルーのアルニコスピーカーを採用していたり特徴的な仕様が詰まっています。

それではお写真を公開します。



オリジナルのVOX logo。



コントロールパネルです。オリジナルのプラスチックハンドル。



パネル左側です。ヴィブラートチャンネルとノーマルチャンネルのインプット、ヴィブラートのAMPLITUDE (DEPTH)、SPEED、VOLUMEと並んでいます。



パネル右側です。ノーマルチャンネルVOLUME、TONE、スウィッチとパイロットランプ、ヴォルテージセレクター(入力電圧を117V~240Vまで選択可能です)



back viewです。素晴らしいコンディション。



バックのパネルにはモデル名とシリアルが書かれています。



オリジナルのElac製10インチ 4Ωスピーカーが2発直列で繋がれていますのでインピーダンスは8Ωになりアンプからのアウトプットインピーダンスも8Ωに結線してあります。※この仕様は61年までの極初期だけで62年以降のAC-10はスピーカー自体が16ΩのElac製10インチスピーカーになり並列でつなげて8Ωに設定されています。マニアックな情報ですが大事な部分です。



スピーカーのアップ画像です。コーンのスタンプも確認出来ます。コンディションも良好です。



バックパネルを外した状態です。



シャーシ内部です。カップリングコンデンサーはすべてWIMAが使用されています。後にMullard Mustard Yellow Capに移行して行きます。



シャーシ左側。小さな電解コンデンサーや小さな抵抗は交換されています。



シャーシ右側。B電源用の電解コンデンサーはオリジナルをキープしています。



取り出したシャーシの画像です。全てオリジナルトランスです。真空管は上3本がプリ部、左からECC83、ECF82、EF86。下3本がパワー部、左からEL84 x2、整流管のEZ81。



オリジナルのパワートランスです。



オリジナルのアウトプットトランスです。



オリジナルのチョークトランスです。



パワーアンプ部分の裏側です。EL-84 Push/Pullのカソードバイアス回路が確認出来ます。



左側の画像です。アウトプットトランスの裏側とオリジナルのメインの電解コンデンサーが確認出来ます。



右側の画像です。パワートランスの裏側とパワー管の回路が確認出来ます。



貴重なオリジナルのフットスイッチです。



ブラックフィニッシュの1962年製 VOX AC-10 TWINとツーショット。




大変貴重な1961年製 VOX AC-10 TWIN FAWNのカスタムカラー物です。

オリジナル度も高く、ここまで綺麗なコンディションの個体はなかなか出会えません。

よくAC-10は非力でドライヴしないアンプという印象を持たれがちですが、この個体はしっかりとメンテナンスされているので、そんなイメージをマインドブロウされる迫力のあるクラスAチューブサウンドが出ます。

VOX特有のパンチの良さ、きらびやかさは極上です。

お探しの方はこの機会に是非!


hiroggy
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