小脳梗塞、脳幹部圧迫!!水頭症併発のため開頭手術

~これまでのこと その5~

くも膜下出血後3日目から5日目

 
(お父さんの帰りを待つ愛犬?ホワイティー)

 

このブログは、「車いすでものほほん元気な夫くんのお出かけ日記」

のつもりで始めましたが、

ときどき、夫くんがくも膜下出血で倒れてから今に至るまでのことを

振り返ってみようと思っています

それは、これからも気持ちよくお出かけを楽しむために

私たちの整理のために必要なような気がしています

 

そして、めったに体験できない私たちの体験が

同じ病気の人に限らず

思いがけない困難に出逢い、怖さと不安の中にいる誰かに届き

少しでもお役に立てることがあれば

こんなに嬉しいことはないなぁとも思っています


 

今回は、その振り返りの5回目

前回、意識が戻るかちょっと不安~これまでのこと その4~

の続きです

 

病院からの呼び出し電話では

脳幹部の圧迫が強く、

場合によっては、救命のために同意書を待たず

手術に入ることもあるが、了承してほしいとのこと

最初の出血時以上の緊迫感が伝わってきます。

 

病院について医師からの説明では、

小脳の血管の一部に血栓が認められ、

この原因は、椎骨動脈解離時の血栓によるもだろうと思われる

小脳の梗塞により、脳幹部が圧迫されており

同時に髄液の還流が悪くなり、水頭症も併発

脳圧亢進

このまま脳梗塞と周囲の脳浮腫が増悪していくと

救命困難と予測される

開頭減圧を行えば、水頭症の改善と脳幹部への減圧が

効果としては、期待できるが

どこまでよくなるか

特に意識が戻り、周囲を認識できるかどうかは不明

減圧がうまくいっても、浮腫や脳梗塞が増悪すれば

脳ヘルニアなどを起こし、致死的となることもある

と、伝えられました

 

これから何をやるかというと

右前頭部を切開して、脳室ドレナージ挿入

(これで溜まった髄液を排出し、減圧)

その後、後頭部の骨を切開し外して皮膚縫合

とのこと

(脳室ドレナージ術だけでは、とても追いつかないほどの

脳浮腫、脳圧亢進のようでした)

 

説明される言葉が、ぐるぐる頭の中でまわり

うわすべりしていく感じ

死にそうだということ

生きるためには手術同意書にサインするしか

選択肢はないことはよく理解できました

後頭部の骨は、後で戻すのか尋ねると

筋肉があるから骨はなくても大丈夫とのこと

 

この時の方がくも膜下出血直後の24時間よりも

強い生命危機を感じ

最悪、植物状態を含めた重い後遺症を覚悟しました

 

減圧のための開頭手術は無事成功したものの

それから数日間は、コミュニケションがとれる実感が持てず

生きた心地がしませんでした

 

病院にいる時間は長くても

実際、CCM(救命救急科)に入って、

夫の側にいることができるのは、わずかな時間

しかも夫は、ほとんど眠っている状態

ときどき目を開けますが

明らかに焦点が合っていないというか

左右アンバランスに寄り目で、目玉が小刻みに揺れます

眼球内転、眼振というのだそうです

呼びかけて、「手を握って」と

お願いすると、やっとやっと渾身の力を振り絞って

という感じで握り返してくれます

とても難しそうだし、力が入らない感じです

特に左手は、指がかすかに動くか動かないかというかんじ

それでも、「あ~、よかったぁ」と涙が出ます

 

看護師さんが、夫の足にキャップをしたボールペンを

強く押し当てて反応をみます

右足は、すぐに反射でピクリと動いて

「よかったですね、これで反応があると希望があるんですよ」

と教えてくれます

ところが、左足はどんなに力を込めて押しても

ピクリとも動きません

出血が右椎骨だから左に強く障害が残っているのか

と、いろいろと覚悟させられます

 

今日もお付き合いいただきありがとうございました

なかなかうまくまとめて書くことができず・・

まだ、続きます

が、今日はここまで

こうして書けてよかったなと思っています

 

生きていてくれることへの有難さを痛感したのも

やっぱり、油断すると忘れますね()

そして、夫に限らず私もすべての人も

いつ突然、命がなくなるかわからないということも

実感させられました

生かされた命を

おもいっきり活かして

悔いのないように「ありがと~!!」って言えるように

我慢して頑張るんじゃなくて

これからも心わくわくを羅針盤に

過ごしていきたいなぁと改めて思いました

またよろしかったら、おつきあいのほどよろしくお願いします