西山千さんの話

西山千さんといえば、1969年のアポロ11号による月面着陸のテレビ中継で同時通訳した人で一名を馳せた方です。
テレビの前で歴史的瞬間を待ちながら、「こちらヒューストン」などと緊迫したやり取りを伝えていたのが忘れられません。


英語、音楽、体操が不得意な私にとってはびっくり仰天。

発言者が一区切り話したところで通訳者が翻訳するのなら解るが、

同時通訳が何故出来るのが不思議でたまらなかった。
白黒画面のテレビに張り付きながら見ていたのを思い出す。

初めて米国からの通信衛星経由のTV画像はJ.F.ケネディ大統領の暗殺報道であった。
現場の大混乱に輪をかけて通訳の対応も混乱しており状況を飲み込むのに時間がかかった。
サイマルテニアスリーと云う言葉もこの頃覚えた。

同時通訳は先読みするのだろうか?
一区切り話す前に言葉を発するとなると会話の全体の流れや業界の知識が無ければ対応出来ないし、

何よりも両文化を理解出来ずには難しい。

西山千さんに関するエピソードを紹介されたブログを・・ 

この中での、NHK職員の対応の下りが印象に残りました。 
・・・・ すると、色々な人から、NHKに 


「あの、英語を即座に日本語にする機械は何という製品だ?ウチの会社でも使いたいんだ」 
という、今のひとには信じられないだろうが、そういう問い合わせが殺到した。 


番組担当者は当然ながら、 
「機械ではありません。通訳者が英語を聞きながら同時に日本語に訳しているのです」 
と答えた。ところが視聴者は、なかなか信じてくれなかったという。 
「ウソを言うな。英語を聞きながら訳すなんて、出来るわけがない」 
「ウソではありません。本当に人間が訳しているんです。」 
「それなら、訳している人間を見せてみろ」 


NHK担当者は、ムキになった。 
「わかりました。今夜の放送からお見せします」 
といういきさつがあり、それ以降、西山千さん達は、スタジオ内のブース(雑音を遮断するためのガラスの囲い)で 
通訳させられるハメに陥った。 
百聞は一見にしかず。日本中がびっくりした。ひっくり返るほど驚いた。 


「日本人がなりたい職業」というアンケートだか、世論調査があり、

それまでは、必ず「医者」か「弁護士」がトップだった。 
アポロの年、なりたい職業ランキングの1位は何と「同時通訳者」になった(実際は簡単になれるものではないことは、 
云うまでもない)。 
http://jiro-dokudan.cocolog-nifty.com/jiro/2007/07/post_b65c.html ;

因みに今の小学生に聞くと「ユーチューバー」だそうです。


米国で名が通っていたソニーと言うブランドにはかなり多くの提案がトップに舞い込みます。
これを一手に引き受けた方が西山千さんです。
数年前にお亡くなりになりましたのが残念です。
ソニーの顧問の他、日本翻訳家協会会長も務められ、日本ペンクラブ名誉会員もされておりました。

この西山さんから 「米国の一青年からの提案書だがまったくチンプンカンプンな話だ、どうもコンピュータ関連の話だ」 ということでちょっと検討しろ。・・・・と

まあ、丁度、米国から帰って着たばかりでブラブラしておりましたので、勉強になると思いお引き受けいたしました。