去る4/25、TM NETWORK武道館ライブ2日目の座席に置かれていた(そしてわたしが見事に忘れ去って行った…)小室さんのラクガキの入ったチラシ。
「次はここだろう」と書かれていたグーグルの座標軸は、渋谷公会堂を指していました。そして、その回答は8/26、『Incubation Period』ライブDVD &Blu-rayの発売記念スペシャルイベントという形で提示されました。
…正直なところ、この夏は男闘呼組で手いっぱいでTMのことはすっかり忘れていたのですが、武道館ライブの少し後、TMファン友達のいないわたしを哀れに思った旅友達が、TMファンの元同僚さんを紹介してくれて、今回はその方がこのイベントにわたしを誘ってくれたというわけです。DVDを予約した人の中での抽選イベントらしく、そもそもDVD発売のことも失念していたわたしは本来なら行けるはずもなかったのですが…やはり縁というものは偉大です。

男闘呼組が現れたため、という理由だけではなく、武道館の後、わたしのTM熱はかなり落ち着いていました。
去年唐突に始まった熱は、あの武道館で一気に放出しました。すべてはこの日のために始まったのではないかと思うほど、自分の中では最高の形で一段落していたのです。だって、去年の時点ではあまりにも「何で今さらTM NETWORK!?」だったんですもの。3人揃ったライブがまた見られるなんて、やっぱり今考えてもたいへんな幸運だったと思うし、それが叶えられてしまった後は、炎が収まって、火種だけになったような状態になってしまった…のかもしれません。

とは云え、渋谷公会堂の舞台に3人が登場したときは、さすがに熱い気持ちがフラッシュバックして脳天に雷が落ちました。双眼鏡を持って来なかった己の気合の薄さを激しく後悔…。

ああ、送料込みで9000円くらいする限定販売の「ARENA 37℃ COMPLETE FILE BOOK」をいちおう購入しておいてよかったよ。いつ何どき再燃するか分からないですものね!

イベントは、

・ライブDVD(Blu-ray)映像のスペシャルエディションを上映
・TMの3人が登場し、武道館の解説(ぐだぐだw)
・小室さんが新曲のデモを披露
・プレゼント抽選会(当選者はメンバーとの記念撮影付き)
・3人が会場内を行脚(!)

という流れでした。
文字にするとだいぶあっさりした感じに見えてしまいますが、武道館ライブ実現の経緯を小室さんの絵コンテ(原画)付きで解説したり(今回は“宇宙から来て地球に潜伏しているTMが、3年後の世界から来ている”ってのがコンセプトなのだ)、新曲デモを録音・録画OK、さらにはダメ押しで会場内を練り歩く3人を撮影してもよいというファン鼻血モノのサービスまでついて大満足☆

最も、2階席はそんなにたくさん歩いてもらえず、「立たないでください」という再三の注意にも関わらず前の人が立ちまくって、全然見えないって~!(泣)
3人はとてもリラックスした様子で、観客たちが録音するために次々とスマホを立ち上げる音がピコピコうるさいのも気にせず、逆に舞台から見て星のように瞬く灯りを「もっと光らせて」なんて云って、何とも大らかな雰囲気でした。
往年のラジオを彷彿とさせるダラダラしたおしゃべりを聴いていると、3人の関係性というものがあぶり出しのように浮かび上がってきて、わけもなく楽しくなります。個人的には、TMの3人って、木根さんが小室さんに弱くて、小室さんが宇都宮さんに弱くて、宇都宮さんが木根さんに弱い…っていう、ジャンケンみたいな関係なのかもなあって思います。なんかもう、絶妙すぎるゴールデントライアングルだわ。心技体でいうと、心が木根さんで、技が小室さんで、体が宇都宮さんね、とか、いろんな符号を当てはめたくなりますね。

そして、やっぱ小室さんって天才なんだなーと、だいぶざっくりした(笑)感想を抱いたのでした。
いろんなことがありすぎた人だけど(昔むかしのインタビューで、「僕は後藤次利さんみたいなスキャンダラスな人生を送りたいんです!」って力説してました。思いは叶うんですね;)、なんか大事な部分ではあんまり汚れていないイメージなんですよねえ。

「宇宙からの指令です」なんて、鉛筆で描いた絵コンテを前に、楽しそうに話をしている小室さんは、何だか大きな子どもみたいでした。面白いものや新しいものに目がない、あのキラキラした貪欲さはそのまま彼の生きるエネルギーなんだろうなあ、って、ちょっと感動しちゃったわ。
あれほど金髪と白いスニーカーの似合う50代なんてやっぱり特殊だと思うし、昔に比べたら容姿は確実に老いているはずなのに、抱かせるイメージはほとんど変わっていないのが、ほんとに不思議。天才とはエネルギーの質量のことなのかもしれませんね(←テキトーな意見)。


新曲デモの第一印象は、“あ、昔のTM NETWORKっぽい”でした。それがこれから曲として精錬されていくなかで、いい意味で期待を裏切ってくれたらいいなあって思います。
今回誘ってくれた方が、「武道館で感動したのは、すごく緻密な音の重なりによって、昔の曲がちゃんと今の音にアップデートされてること」って云ってましたが、確かに。昔の曲を昔のままやるような人たちじゃないですもんね~。
しかしこのタイミングで新曲が出るんなら、きっとアルバムも出すよね!?ね? 武道館も含めて今の流れは、小室さんの気合がみなぎっている気がするもの。宇都宮さんと木根さんは、それに対していつでも準備できている感じがするし。
今年は宇都宮さんと木根さんのソロ20周年なので、それが一段落したらいよいよTMの活動がさらにうねり出すのかも!…なんて考えると、フツフツと血が沸いてきます。男闘呼組にもこのような未来があるかしら…(涙)。