九州へ里帰りしてました。
認知症の父(83歳)を
介護している母(81歳)。
母
「パパの衰えが加速して、
食欲もずいぶん減って不安だわ。
筋力がおちたぶん、
徘徊が減って助かるけど…
それはそれで心細くてねぇ。。
娘の顔を見ると良い刺激になって
元気がでるから
そろそろ顔を出してくれない?
パパの笑顔がみたいのよ」
じつは8月末の予定が
台風のために延期になり、
一ヶ月ほど母を待たせました。
いつものように大阪から
バス、新幹線、ソニック、タクシーを
乗り継いで大分の実家へ到着。
父
「おぉ~~珍しいなぁ!
ちかちゃんか?
俺たちの娘だな?
突然、どうした?
元気かい?
今、どこに住んでる?
大阪のどこ?
家は賃貸?持ち家?
部屋はいくつある?」
頭に浮かんだことを
独特の間合いで
ぽつりぽつり尋ねる父。
こちらが答えても
短期記憶の定着が
困難なので
なんどもなんども同じことを
繰り返し質問します。
母と笑いながら、
なんどもなんども同じことを答えます。
私、
このやりとりが心地いいです。
朝、昼、晩つづいても、
3日つづいても
ぜんぜん嫌じゃなくて、
平和だなぁ~って。
心がなごむんですよねぇ。
普段は夏の終わりに帰省しないので
庭の景色が新鮮です。
認知症になる前は
花など見向きもせず
無関心だった父。
今は
母の育てた花が自慢です。
「綿の花が咲いた」見せてくれました。
ふわふわした白い綿がとても珍しい。
こんな風に咲くのねぇ。
父
「庭の花をみてごらん。
ピンクの花があるだろう?
朝は真っ白なんだよ。
昼からピンクになるんだ。
めずらしかろう?
明日の朝になったら分かるよ!」
翌朝、
新しく咲いた芙蓉の花は真っ白。
「わぁぁー本当だ!
ピンクも可愛いけど白が素敵ねぇ」
午前と午後で色が変わる芙蓉。
1つで二度楽しめる花だったのね。
父母娘でお茶しながら一緒に眺めます。
「ケイトウの花も咲いているよ。
赤くて綺麗だろう?
台風で倒れたヤツもあったけど。
いくつ残っているかな…」
5ヶ月前は暗算ができた父。
もうできなくなったんだねぇ。
でも、
娘の帰宅を喜ぶ気持ち、
もてなししたい気持ち、
ほめられたい気持ちが残っている。
そういった感情が
生き延びてくれていることが
本当にありがたくて嬉しい
春の里帰りレポ↓
②母とイタリアンランチ編へつづく