この人は、あの人はこうだろう。
こういう状況ではこう振る舞うべきだ。
この映画はそういう固定観念を順番に吹っ飛ばしていく。
常識とか一般論で片づけようとしても、結局そんなもの、一つもないのだと思う。
「アダムズ・アップル」アナス・トマス・イエンセン監督
マッツ・ミケルセン、ウルリク・トムセン 2005年94分

娘によると
「数年前、映画評論家が紹介していたデンマーク映画
DVDにもなってないから、ずーーっと観たかったんだ。
やっぱりめちゃめちゃ面白かった!
予想を軽く超えてくるクセのある登場人物たち!(*^o^*)
意外な展開になっていくラストにされたよリンゴリンゴ

京都 出町柳にある出町座さんでリバイバル上映をみてきたそうです。
「おやっ?!映画に登場するカラスがあんなところにいるやん目

マッツ・ミケルセンの牧師さんポストカード(来場者プレゼント)にテンションUP♪
出町座のソコ カフェで名物の「でででサンド」をいただきました。
今回は、オムレツサンド。ラップでくるんであったから食べやすい




【あらすじ】
仮釈放されたアダムは更生プログラムのため教会にやってきた。
「ここで何をすればいい。」
「何をするかは自分で決めろ。何か目標はないのか?」
「じゃあ・・・ケーキを焼く。」
「庭の林檎で?」
しかしそのケーキ作りを妨害するかのように、次々と問題が起こっていく・・・。



【娘のネタバレ感想】

事実は変わらない。
だけど、とらえかたを変えてみると・・・


事実解釈はまったく別物だ、と哲学者サルトルは言った。

たとえば、ここに一口かじられた林檎リンゴがある。
「誰かがかじった林檎なんて食べたくない。」と拒絶する人。
「まだ食べられていないところがこんなにある!」と喜ぶ人。

拒絶するのか、それとも喜ぶのか。
事実にどんな解釈を付け加えてもいい、それは私の自由なのだ。


この物語では
教会に住む男が、アダムの財布や携帯電話をむ。
アダムはもちろん怒った。
「今度また盗んでみろ、殺してやるから!」
しかし懲りずに林檎を盗んでくれたおかげで、
アダムはケーキを作ることが出来た。
「盗む」という事実は同じ。
アダムの解釈が変わったのだ。

予想の斜め上をいくイヴァンとその仲間たち
顔のパーツが変形するぐらいボコボコに殴られたのに
「アダム、林檎のことよろしくな。」と、イヴァン。

生まれてくる子どものことで泣きじゃくる母親よりも、
気になるのはクッキーの枚数(笑)



彼らの行動にアダムはいつも目を丸くする。
そんな彼もまた、
妊婦の飲酒を心配する心優しきネオナチ悪党なのだ。

「自分に降りかかる悪いことはすべて悪魔が与えた試練だ。」
そう考えて悲しさや悔しさを紛らわしてきた牧師イヴァン。



出産と同時に死んだ母も、
性的虐待を繰り返した父も、
生まれてきた脳性麻痺の息子も、
薬で自殺した妻も。

アダムはそれを現実逃避だとめる。
医者はそれを頭がおかしいんだとれむ。

でもそれは本当にただの‘現実逃避’‘頭がいかれてる’なのだろうか?

アダムに追い詰められたイヴァンは神への信仰をやめてしまう。
ふさぎ込むイヴァンの姿に、
教会で暮らす男たちは不安に駆られ、
アルコールに走り、で人を撃ちまくってしまう。

そしてその混乱に、
イヴァンを追い詰めたアダム自身も巻き込まれていく。

アダムとイヴァン、そして林檎に起こった出来事は、
悪魔のせいでも偶然でもない。

きっとどちらでもいいのだ、
好きなように(解釈を)選べば。

シネマコラージュ日記は、鳥のマスキングテープとリンゴ。


これ、DVD化されたら私も観たいなぁ・・・(*^_^*)