あなたはゲームセンターの格ゲー筐体に100円玉を投入したことがありますか？

握りしめた100円玉をコインの投入口に入れること。

もしそれをしなければ、ガチャガチャでガン消しをゲットできたり、カードダスでカードを5枚も引けたりする。

大切な100円玉だ。

それでも、少年だったボクらは100円玉を投入する。

なぜか？

そこに格ゲー筐体があるから、だ。

大人になったボクにとって、かつての100円玉の価値はずいぶん変わったものだ。

残念ながらボクはブラック企業に勤めるしがない社畜なので、稼ぎだって極めて平凡なレベルに過ぎないのだが、それでも飲み会の場で「オッケー！ここはボクが出すから！」と酔っ払った勢いで飲み代を出す程度のお金は持っている。

帰宅して酔いが冷め、空っぽになった財布の前で反省していることはここだけの秘密。。

うおおおおーーー✊

しかしボクは新たな100円玉に悩まされている。

LPである。

そう、かつての100円玉はLPへとその形を変え、大人になったボクの勇気を試すのだ。

「ケケケ、ほそまゆげー！

お前がそのLPを差し出さなければ未来永劫ランクアップはないぜー！

だがヨォ、LPを差し出したところで勝つ保証はないぜー？

どうするんだー？

LPを賭けるのかい？！賭けないのかい？！どっちなんだい？！」

LPはそのようにボクに語りかけてくる。

そうやってボクの勇気を試すのだ。

もしもこのままランクマに臨まなければ、ボクはLP 23,000を守れ、いつまでも「あと少しでダイヤ☆5だ。そしてその次はいよいよマスターリーグだ」と夢を見続けることが出来る。

戦わなければ負けることはない。

絶対に負けない手段とは、勝てない戦をしないことなのだ。

しかし。

それではその言葉の通りに過ぎず、夢を見続けることしかできない。

夢を現実に変えることはできないのだ。

ボクは握りしめたLPを、かつて大切な100円玉をゲーセンの筐体へ投入したように、ランクマッチに賭けることが出来るのか？

SNSでフォローさせていただいている方がこう呟かれていた。

「LPを上げるな　自力を上げろ」

ボクはその言葉を見てハッとした。

かつてあれほど精神を蝕まれてきたLPに、ボクは再び依存していたのかも知れない。

X JAPANの名曲『ENDLESS RAIN』の歌詞にこうある。

「LPは麻薬途方にくれた心を静かに溶かす」

ちょっと違ったかも知れない。

しかし、まさにそれだ。

LPはもはや麻薬。

それがなくなればボクは途方に暮れ、心を静かに溶かされてしまう。

そんな戯言はどうでもいい。

ボクはもう一度LPを賭けようと思う。

恐らく今のボクのレベルでは、ダイヤ☆4を守り切ることは出来ないだろう。

同ランクのプレイヤーとバトルハブで戦っている限り、悔しいが、実力は劣っていると認めざるを得ない。

それでもなぜ、LPを賭けるかって？

そこにランクマがあるから、さ。

誰にも訊かれていないけれど、ボクはその答えで今回のブログを締めくくるよ。

つづく

#120 LPは捨て去るべきもの