2/25、子ども文教委員会が行われました。

〈審査案件〉
1 第22号 議案 豊島区立図書館及び豊島区立区民集会室の指定管理者の指定の一部の変更について
2 2陳情第 3号 豊島区でのソフト面のバリアフリーの確立を求める陳情
3 2陳情第 6号 朝日中学校跡地利用に関する陳情
(継続審査分)
4 元陳情第 8号 旧区立朝日中学校跡地に園庭のある認可保育園の建設を求める陳情
 

〈報告事項〉
追加1 区立小中学校・区立幼稚園における新型コロナウイルス感染症の対応について
1 トキワ荘マンガミュージアムについて
2 「豊島区生涯学習推進ビジョン(案)」パブリックコメントの実施について
3 旧第十中学校跡地の野外スポーツ施設について
4 荒川野球場及び三芳グラウンドの状況について
5 「(仮称)豊島区子ども・若者総合計画」(素案)に対するパブリックコメントの実施結果について
6 台風・大雪等大規模災害に伴う保育園臨時休園等の基準及び対応について
7 豊島区社会福祉事業団の保育事業に係る会計処理について
8 つくし保育園の閉園について
9 令和元年度教育に関する事務の点検・評価報告書について
10 令和2年度入学予定者 隣接校選択制希望申請集計結果について
11 区立小中学校・幼稚園における門扉の自動施錠状況について
12 学校施設長寿命化計画の策定について
13 インターナショナルセーフスクール認証・再認証取得について

【1 第22号 議案 豊島区立図書館及び豊島区立区民集会室の指定管理者の指定の一部の変更について】
池袋図書館及び池袋第三区民集会室の改修計画が変更になり、工事の取り掛かりが半年後となりました。
それに伴い、現指定管理者の指定管理期間を半年間延長するとした議案です。
改修計画が変更になった理由は、当初大規模改修の予定でしたが、接道を変えるなどの検討をすることにより高度利用が可能となることが判明したことから再検討することになったものです。

現指定管理者である図書館流通センターの運営については、図書館利用者のサービス向上、区民集会室の利用コマ数増による利用率の上昇などの成果があることも、指定管理者事業評価でも高評価を得ています。

私たちの会派は議案について可決に賛成しました。
委員会での採決は、賛成多数で議案は可決となりました。

【2 2陳情第 3号 豊島区でのソフト面のバリアフリーの確立を求める陳情】
他の区の事例を挙げながら、本区での子供に対するバリアフリーに関する広報、教育、啓発活動に取り組んで欲しいという趣旨の陳情でした。
本区での取組事例を確認し、他区と比較して遜色はないと判断しました。
ただ、バリアフリーへの広報や教育、啓発活動は不断の努力が必要な分野と認識しています。
その点を踏まえて、私たちの会派は閉会中の継続審査にすべきと結論づけました。

委員会の結論も全会一致で閉会中の継続審査となりました。

◆子供に対するバリアフリーに関する広報、教育、啓発活動についての本区での取組み
▶︎広報
(1)「子どもの居場所マップ」について
・子ども食堂や無料学習支援を実施している団体を紹介したマップを作成し、子ども食堂などで配布。
・策定中の「豊島区子ども・若者総合計画」の資料編に、子供に関わる施設の場所を示したマップを掲載

(2)その他の広報・啓発活動
・障害者サポート講座&手話ソング DVDを、区民ひろばや区立幼保小中の各施設へ配布 
・中央図書館特集展示「障害者週間展」
・文化芸術・スポーツ活動を通じた心のバリアフリーの発信。ときめき想造展、スポーツのつどい、ふくし健康まつり、障害者補助犬の啓発など

▶︎バリアフリーを理解するための教育
(1)区立小・中学校
・オリンピック・パラリンピック教育の中で車いすバスケット、ブラインドサッカー等で活躍した選手の講演や体験を実施

(2)区立小学校
・「総合的な学習の時間」に、バリアフリーに関する内容、障害者施設を訪問してのインタービュー、盲導犬協会との連携などを実施
・「特別の教科 道徳」で小学校3年生から「共生、福祉に関すること」にて障害のある方や高齢者等への理解を促進
・全区立小学校で人権教育を推進

(3)区立中学校
・職場体験を高齢者施設において行うなどにより、障害のある方や高齢者等への理解を促進

(4)独自の取組み
・清和小学校では、都立大塚ろう学校と交流を実施
・西巣鴨幼稚園では、菊かおる園(高齢者施設)と交流し、高齢者等への理解を促進
・盲導犬の飲食店への入店拒否をしないようにする啓発活動。飲食店へのリーフレット及びパンフレットの配布、法に基づく「ほじょ犬マーク」の活用、厚労省パンフレット「もっと知ってほじょ犬」等の活用など普及啓発を図る

【3 2陳情第 6号 朝日中学校跡地利用に関する陳情】
【4 元陳情第 8号 旧区立朝日中学校跡地に園庭のある認可保育園の建設を求める陳情】(継続審査分)
何度か議論している旧朝日中学校跡地利用に関して、園庭のある保育園を建設して欲しいという内容の陳情です。
既に継続審査となっている元陳情第8号が関連することや、同陳情の追加署名があったことから、併せて審議すべきという意見があり、そのような運営となりました。

◆検討状況、保育所を取り巻く環境など
・旧朝日中跡地の活用に関しては、区の方針が完全には固まっていない。特別養護老人ホームを中心とすることは決定。防災広場の機能を兼ね備えたオープンスペース、区民ひろばなどの機能を検討。年度内には方針は固められず、令和2年度中に方針を示したい。
学校施設の長寿命化とも併せて考えねばならず、東部地域の仮校舎場所が無いという事情もある。
 

・町会長へのヒアリングでは、防災機能の充実や手狭な区民ひろばの拡充、集会スペースの確保などが要望として上がった
 

・同エリアには園庭のない認可保育所が2園あり、いずれも一次選考時点で定員に余裕がある状況。また、地域型保育所(0〜2歳受入)が2園。保育所定員が逼迫している状況ではない。
 

・このエリアに園庭のある認可保育所が作られた場合、既存の民間認可保育所の経営は厳しくなることが予想される
 

・既存の民間認可保育所が新設園に移転する可能性も意向を確認。自社が移転の場合は賃貸契約の違約金が発生したとしても意欲はあるが、他社が運営する場合は脅威。裏を返すと、このエリアは保育需要が高いエリアという認識ではなさそう。
 

・近隣園などが共同で利用できる広場スペースなどを作ることも検討。既に近隣4園は午前中に旧朝日中学校の校庭を利用。
⇒私は以前から審議中にこの提案をしています。限られた公共の空地を有効利用するためには、スペースをシェアすることが必要だと考えるからです。この方法で有効活用ができれば、他のエリアでもモデルとなることも期待されると私は考えています。

上記の状況を再度確認し、園庭のある保育所を建設する優先順位が必ずしも高いとは判断できませんでした。
跡地利用の区の方針が固まり切っておらず、現状は閉会中の継続審査とすべきと判断しました。
委員会の採決では賛成多数で閉会中の継続審査となりました。

参考:過去審議

令和元年7/1 blog「元陳情第8号旧区立朝日中学校跡地に園庭のある認可保育園の建設を求める陳情

平成30年7/2 blog「30陳情第5号 旧朝日中学校跡地に園庭のある認可保育園建設を求める陳情


【追加報告1 区立小中学校・区立幼稚園における新型コロナウイルス感染症の対応について】
この報告事項については、別途記事を書きましたのでそちらをご覧ください

⇒2/25「豊島区立小中学校・区立幼稚園における新型コロナウイルス感染症の対応について


【報告2 「豊島区生涯学習推進ビジョン(案)」パブリックコメントの実施について】
・これまでの計画を踏まえつつ、「豊島区生涯学習推進ビジョン」を策定(令和6年(2024年)までの 5 年間) 
・同ビジョンについて、パブリックコメントを実施

パブコメ期間:4/11(土)~5/10(日)
周知方法:広報としま 4/11号(予定)、区HP(4/11(土)~5/10(日)まで)
パブコメ後の予定:

 ・5月下旬 第6回豊島区生涯学習推進協議会
 ・7月 子ども文教委員会(報告)、ビジョン策定


【報告3 旧第十中学校跡地の野外スポーツ施設について】
事業者の公募について報告がありました。

詳細は区HPをご覧ください。

⇒区HP「第十中学校跡地の整備

【報告4 荒川野球場及び三芳グラウンドの状況について】
荒川野球場の復旧、三芳グラウンドの改修などについて報告がありました。

 

◆荒川野球場の復旧

昨年の台風第19号により被害を受けていた荒川野球場ですが、1/14に復旧しています。

概要は過去blogをご覧ください

⇒1/18 blog「荒川野球場の復旧について、今年の干支など

 

◆三芳グラウンドの改修

野球場の天井防球ネットの改修工事が行われています。
利用休止期間:1/27(月)~3/31(火)
 

◆総合グランドのバットの使用

上記報告事項にはありませんでしたが、総合グランドのバットの使用についても、関連事項なので記載します。

 

<経緯>

昨年、総合グランドで野球のファールボールがグランド外に出てしまう事案が何度か起きました。

この理由として、昨年使用球が変更になったことの他、飛びやすい素材のバットが使用されていることも要因として考えられます。

対策として防球ネットを更に高くするということも検討されましたが、費用面の他、支柱を増やす必要があるなど実現性の面からも困難なことが分かりました。

そこで、区と指定管理者で木製バットを貸し出すという暫定的な措置を取っていました。

 

<現在の対応>

・豊島区軟式野球連盟の試合に関しては、指定管理者が用意する金属バットを使用。又は飛びやすい素材以外の金属バットの使用。

・豊島区の新年度予算で防球ネットを設置(ファールボールの飛び出し防止用)

・その他の野球の試合や練習に関しては、使用バットの制限はしていない。しかし、実際に事故につながる恐れがあること、賠償責任が発生する恐れがあること、などの情報を当該利用者に共有し、判断を促す。指定管理者が用意する金属バットの貸し出しは行う。

※なお、上記の対応は総合グランドのみであり、現時点では三芳グラウンドや荒川野球場は対象外です。

 

上記の運用により、一定の抑制効果はあると思いますが、抜本的な対策にはなりません。

ボールの飛び出しが続くようでしたら更なる対策を施すことになると思われます。

 

【報告5 「(仮称)豊島区子ども・若者総合計画」(素案)に対するパブリックコメントの実施結果について】
・元年12/17~2年1/7まで表記のパブリックコメントが行われました

・今後の予定

2/28 豊島区青少年問題協議会で計画最終案を審議・答申
3月末 豊島区子ども・若者総合計画決定
4月 パブリックコメント結果及び計画公表

【報告6 台風・大雪等大規模災害に伴う保育園臨時休園等の基準及び対応について】
予め予測できる大規模災害に伴う保育園の臨時休園等の基準及び対応についての指針の報告がありました。

適用は令和2年4月1日からです。

 

◆休園の基準

状況:交通機関の計画運休について、実施予定の発表あった場合
対応:該当日については原則休園とし、応急保育に切り替える旨、保護者に周知

※遅くとも該当日の前日午前中には保護者へ連絡

 

◆応急保育について

・応急保育とは、発災時に勤務を余儀なくされる者(例えば医師、看護師、保健師、救急隊員等)や近隣に親族もおらず他の預け先もないがどうしても出勤しなくてはならない等個別事情のある家庭の児童を中心に保育することをいう。

・実施場所は原則として豊島区役所本庁舎とする

 

その他、開園中に特別警報の発令等があった場合は保護者へお迎えを依頼。

休園後の再開は安全確認後とする事などが定められました。


【報告7 豊島区社会福祉事業団の保育事業に係る会計処理について】
令和元年第3回定例会の続報です。

⇒元年10/2blog「子ども文教委員会 第3回定例会」報告事項6に記載

国の規定に準拠した会計処理にするなど、是正処理が行われました。

 

・支払資金残高は委託料の30%以内にするとされていた水準を超えていたが、両園とも30%以下にした

・支払資金残高の運用について、目的外利用する場合は区と協議が必要だったがやっていなかった問題については、担当課と協議をしている

・貸付金は同一年度内に清算せねばならなかったがされていなかった問題は、清算処理を行った

 

上記問題が起きた理由は、保育事業から赤字補填をするという経営体質にあります。

この点は、経営再建計画(令和2年度から4年度)を今年度内に事業団が策定予定との事です。


【報告8 つくし保育園の閉園について】
小規模保育事業所(小規模保育所A型)のつくし保育園(北大塚)が、突如閉園することになりました。

マスコミの報道によりご存知の方々もいらっしゃると思います。

⇒2/14東京新聞、2/12朝日新聞 など

 

<簡単な経緯>

区へ園長から令和2年3/31までに閉園したいという申し出があったのは1/30。

区担当者は再三、園側へ在園児が卒園するまでは園を継続して欲しい、と要請していましたが、2/14に最終的には園側に保育園継続の意思がないことを確認。

 

<在園児、入園予定児への対応>

在園児11名。うち2歳児5名は卒園(次の園も内定)。

1歳児6名は転園申請を出してもらい、選考中。6名とも紹介できる園がある状況。

入園が内定していた5名(0歳児1名、1歳児4名)は、再選考を行い他の園への入園が内定。

次年度の入園者が内定している段階で突如閉園する事態となったことは大変遺憾です。

区の担当課は、あってはならないこと、としています。

最低3か月前には閉園の相談がなければならなかったのですが、これもありませんでした。

この事について、園(法人)への特段のペナルティは課せられないとのこと。

残る問題は、園の施設整備への補助金の一部返還が生じることです(同園は平成27年4月に認可。開園して10年以内に閉園すると補助金返還の必要あり。)。

このような事態を未然に防ぐため、区では保育巡回を行っています。

園長経験者が各園を巡回して悩みを聞く機会としているものです。

指導検査とは違うものですが、園によっては主旨がうまく伝わらず、構えられてしまうこともあるとのこと。
今後、園との更なる信頼関係の構築に努めたい、という担当課の答弁もありました。
財務状況や保護者からの声などがあれば情報を掴みやすいですが、今回のようなケースは異変があったら察知する、ということしか防ぐ方法はなさそうです。

園を運営する法人にも、急な閉園をすると保護者や子供たちなどへ多大な影響が及ぶことを改めて認識して頂き、課題があれば行政側とも密にやり取りすることを望みます。

1日目の審議は以上です。次回は2/27(木)です。