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時代おくれの漬物屋ブログ

漬物屋「樽の味」従業員のブログです。食に関することをたくさんオープンに発信していきます。

ぬか漬けでよくある質問で、

 

「ナスの漬け方が難しい」

「なにかコツがあるのですか?」

 

という質問が多いです。

 

実は

ナスは定番のぬか漬けに見えて、

実は高難易度のぬか漬けなのです!

ナスは意外と難しいぬか漬けの代表格。

 

その主な理由はナスの皮にあります。

 

あのツルツルとしたナスの皮。

 

あれは糠をとにかく弾きます。

 

本当によく弾くので、

 

特に皮が厚くゴツいナスは

 

一週間くらい漬けておいても全く漬かりません。

 

しかし、皮が極薄の泉州ナスなら、2日程度で漬かります。

 

とはいえ、本場の泉州ナスでなければなりません。

 

他の地域でつくられたなんちゃって泉州ナスとかだと

 

見た目は泉州ナスにそっくりでも、皮がゴツい場合が多く、うまく漬からないものもあります。

 

これも難しい要因の一つです。

 

ナスは個体差が大きいのです。

 

ちなみに泉州ナスに限らず、普通のナスでも

 

個体によっても皮が千差万別で漬け時間が大幅に違ってくるのです。

 

そこでできるだけ誰でもカンタンに

ナスを漬ける方法をお伝えいたします。

 

まず、最初にナスを軽く塩もみしてください。

 

そして5分ほど放置します。

 

そうすると塩の浸透圧の関係で、

 

じわっと水分が表面に浮いてくるはずです。

 

そのタイミングでナスを

 

縦に半分に切って漬け込んでください。

(↑ココ重要です)

 

そうするとどれだけ皮がゴツくても

 

内部から味が染み込み、漬かりが早くなります。

 

これでしっかりとぬか漬けの味が付きます。

 

またこの方法を使えばナスの色が落ちにくくなるので

 

まさに一石二鳥な方法なのです^^

ぬか床をお買い上げ頂いたお客様から

 

「生糠は足して良いですか?」

 

と問い合わせを受けることあります。

 

生糠とは精米したあとにできる未加工の米糠のことです。

 

さて、このぬかを足して良いかということですが

 

答えは「YES」です。

 

ただし、条件があります。

 

一回につき、大さじ一杯程度にしておいてください。

 

理由は味が極端に薄くなってしまうからです。

 

薄くなるから塩を足せばいいということではありません。

 

熟成が追いつかなくなるということなんです。

 

糠に塩を混ぜただけでは「うま味」はでません。

 

糠+塩そして熟成発酵。

 

これがぬか床のうま味なんです。

 

ですから生糠を足す場合は熟成度合いを

 

見ながら少しずつ足していって頂ければと思います。

 

ちなみに酸味や臭いがきつくなってきている場合は

 

生糠と一緒に

 

山椒唐辛子生姜、きな粉

 

などを足すと、良い具合に緩和できます(^^)/

先日知り合いの方から

 

今朝さばきたてのお肉!といって

 

イノシシのお肉をもらいました。

 

イノシシのお肉は新鮮であればあるほど臭みが少なく美味しいです。

 

ただ、筋肉質の赤身なので、

 

弾力性があり、うま味を感じる部分も少ないので

 

万人受けはしにくいと思います。

 

そこで私の場合はイノシシ肉は塩麹に8時間~24時間程度漬け込みます。

 

こうすると、お肉の中に、塩味、うま味、甘味が入り込みます。

 

これでうま味が格段にアップするので、万人受けのする味になります。

 

 

最後にフライパンでこんがり焼き上げます。

 

最後に少しだけ醤油をかけます。

 

味付けはこれだけです。

 

ただ、中の方に火が通りにくい場合は、少し電子レンジで補助します。

 

新鮮なお肉だとこれくらい赤い部分が残っている方が美味しいです。

 

小学生の子供もパクパク食べていました(^^)

 

塩麹がないけど、甘酒ならある!

 

という人なら甘酒を使ってもOKです。

 

甘酒の重量の約7分の1くらいの塩を入れてあげれば

塩麹の代わりになります(^^)