彼らの歌を聴くうちに、その歌詞の世界観を、メロディやリズムにのる日本語で再現したいと思うようになりました。
中国語は入門編レベル。個人で歌って愉しむための日本語訳。間違いが見つかりましても、笑って目を瞑っていただければ幸いです。

曲のメロディやリズムに合わせるため、個人的解釈の意訳が含まれます。音源をお聞きになりながらお読みくださいましたら、とてもうれしいです。

 

 

 

 

◆ 拙い訳です。無断での転載はご遠慮願います。   

 

* * *

 

この『荒城渡』は、『陳情令』の登場人物、薛洋のキャラソンです。
救いようのない極悪人の薛洋ですが、ファンは多く、決して同情はできないのだけれど、「悪人」として切り捨てられない魅力を感じる方も多いようです。


『陳情令』に出演した若い役者たちにとっても、演じてみたい役柄のNo.1だそうです。

 

薛洋を演じたのは王皓轩くん。彼の薛洋はとてもうつくしい。

そして、ご本人はとてもかわいらしい好青年。

それなのに、不遜で驕慢な薛洋を自分のものにして好演していました。

 

180cm越えの高身長ばかりの『陳情令』キャストたちの中では、彼は少し小柄なのですが、そのことに気づいたのは、YouTubeで見た天津のファンミーティングのステージ上。

ドラマの中ではとても大きく見えました。彼以外の薛洋は考えられません。

 

この曲を歌うのは周深さん。

すばらしい歌声で、初めて聴いた時から魅了されました。


アニメに疎い私はまったく存じ上げなかったのですが、アニメ作品には外せない有名な歌い手さんとのこと。

Yiboくんが斉景軒役で声優を務めた映画『昨日青空』でも、『来不及勇敢』という曲を歌っています。(Yiboくんは『年少心事』を歌っています)

 

さて、日本語訳についてですが、いつものようにとても難しかったです。

ベースとなる訳そのものも難しく、メロディとリズムに合わせて言葉を整えていく作業も難航しました。


『陳情令』の曲の多くがこの時点で止まっています。

仕事でしたら、七転八倒して取り組み、何が何でも完成させるのですけれど、私事の趣味、ニーズもあまりない道楽なものですから、詰まると、「少し寝かせましょう」と。

そして、あっという間に月日が流れて…なのです。
 

2月19日にWOWOWで、いわゆる「陳情令祭り」が放映され、「陳情令コンサート Japan Special Mix Edition」や「陳情令スペシャルドキュメンタリー」で周深さんの歌声をあらためて聴き、次は『荒城渡』を完成させようと思いました。

 

それでも、のたのた、ふた月もかかってしまいました。

 

薛洋ですから、「飴」は外せないアイテムですね。

「星」は暁星塵の暗示と解しました。


原作小説はまだ未読。ドラマ『陳情令』だけを見て把握した薛洋のキャラクターですので、理解が違っているかもしれません。
愛を知らずに育ち、愛すること、愛されることを渇望しながらも愛し方がわからず、愛を壊してしまう、壊さずにはいられなくなってしまう、そんな薛洋の想いと捉え、訳してみました。

 

藍湛派の私は、やはり、薛洋よりも、亡き暁星塵の剣「霜華」を背負い、独り、旅を続ける宗嵐のほうに、思いがゆきます。