蟹座28度(蟹座27度0分〜27度59分)

(日本語訳)
蟹座28度 現代のポカホンタス

これは、人類文化のさまざまな段階、たとえば、これまで持ち続けてきた特別な価値に忠実であることで結晶化したものと、真のフロンティア精神に属する、新たな可能性を提供するものとの効果的な協力関係の象徴である。

これらの差異が一体となることで、関係性が拡大することを求める自己の無限の可能性の中で、自我がより大きく異質化することへの刺激となる

キーワードは「compatibility(適合性)」である。

プラスの場合、古い現実や無視された現実を、より新鮮で活力に満ちた自己実現のために役立たせる高いスキルがある

マイナスの場合、個人的な調整をすることができず、保守主義の愚かな高揚がある
原文
CANCER 28  A modern Pocahontas 
This is a symbol of effective co-operation between various phases of human culture, such as those which have become crystallized in a faithfulness to the special values they have held intact and those which provide the new potentials of a genuine frontier spirit. These differences as brought to unity are a stimulus to a greater differentiation of the self in its own illimitable capacity for expanded relationships. The keyword is COMPATIBILITY. When positive, the degree is high skill in bringing older or neglected reality to the service of fresher and more vital self-fulfillments, and when negative, an inability to make personal adjustments and a stupid exaltation of conservatism.

(出典:Marc Edmund Jones “ SABIAN SYMBOLS IN ASTROLOGY)

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蟹座28度 現代の少女ポカホンタス


安穏とした古い環境に対して、新風を取り入れたい性格ですが、それが結果的に古い仲間の輪を乱すことになります。怠惰な生き方を続けようとする人にとって、トラブルメーカーになりやすい人ですが、真意は正しいはずです。


  「ポカホンタス」は白人船長を救ったインディアンの少女です。蟹座26度の「豪邸」と、それを襲う27度の「嵐」は、蟹座の作り出してきた文明化された共同体が自然界の力によって解体されてゆくことを表していましたが、自然界の力は共同体の平安を守りたいという意思を持つ人々には不安を呼ぶものでした。しかし自然界の律動とともに生きる人々のシンボルとして「ポカホンタス」が登場してきたこの度数では、この敵対関係はもう解消されています。なぜなら共同体を維持したいという執念がここでは消えてしまったからで、そうなると今度は、これまで敵対していたものが新しい生き方への案内役に見えてきます。
 29度は、そのサインからの脱出の糸口が見えてくる度数で、ここでは共同体の平安を裏切るかのような異なるものへの愛着を向けることで、その人は蟹座の支配力から脱出するきっかけを体験します。おそらくそれは、内輪の幸福と共同体の維持に固執する人々から見ると、何を考えているかわからない離反行為であり、この度数を持つ人は孤立する可能性があります。
 しかし蟹座の中ではとても視野の広い人になるでしょう。組織においては組織そのものを脅かすような芽を作り出すことも多くなります。

 28度の新しい視野を開くには、プライドが傷つく体験が必要なのです。牡羊座がプライドを捨てざるを得ないように、蟹座28度も、それまでの仲間と共同で作り出してきた平安を捨てることで、新しい力が満ちてきます


 進行天体がこの位置にある時

 仲間との安穏とした関係や、生活上の安心感を犠牲にしそうなほど、新しいものへの関心が強まってきます。今まで嫌いだと思っていたことが急に好きになったり拒否感を感じなくなったりします。そのことで新しい活力が沸き、大きな視野が開けてくるような気がします。これまで親しかった人に対しての親密感を喪失しやすい時期でもあります。


(出典:『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔)

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