昨日埼玉から受診された中年代の女性
とての軽いアトピーの既往はあったのですが、
1年半前にコロナに罹患した後に急激に全身に湿疹が出ました。
半年くらいで元に戻ったのですが、
また半年前に二度目のコロナ感染
再び全身に湿疹が出てしまいました。
今回は半年経ても一向に改善の兆しがなく、
たまたま検査で亜鉛が低い事を指摘されて、ネットで検索していて、
当クリニックを知り、受診されたのです。
新型コロナ感染症は私たち人類に様々な脅威を与えました。
後遺症も様々な臓器や症状に見られ、
感染予防の切り札とされた
新型コロナワクチンでも様々な後遺症を引き起こしています。
今まででもそれらがきっかけでアトピーが増悪した症例はありましたが、
この彼女の症状はとても過酷です。
もちろん因果関係は100%証明できるものではないけれど、なんらかの影響は否定出来ません。
彼女は血液検査では低亜鉛・低蛋白・以外は問題なく、アレルギの値も正常です。
唯一 炭水化物依存が現在の皮膚に一致する症状です。
私としてはこの酷い状態をリセットするために
生物学的製剤のデュピクセントなどの治療をお勧めしたのですが、
もう少し頑張ってみたいと希望され、様子を見る事になりましたが、
体力の低下(副腎疲労)も心配なので、
長期間の頑張り(忍耐)は避てもらいます。
今回は新型コロナ・ワクチン後遺症に有効とされている
グルタチオン1800mgの点滴をさせて頂きました。
食事では炭水化物依存が解消されるための
特に高脂質の食事を実践して頂きます。
グルタチオン(タチオン)は解毒作用・抗酸化効果があり、
美容医療では白玉点滴として知られていますが、
積極的な治療には1800mg(9本)という高容量が必要です。
そして、現在この薬剤が供給制限がかかっていて、
少ししか入手できない状況です。
様々な薬剤が健全な流通ができない
5・6年前には考えられなかった状況が普通となってしまってます。
こんな状況は医学界だけではないようです。
不思議な事が起こり続ける現在・・
医師としてできる限りの努力を続けます。