昨日(4/20)、東京六大学野球の春季リーグ、早稲田-東大、立教-明治の対戦が行われ、
それぞれ早稲田、立教が快勝し、まずは先勝した。
そして、早稲田OBにして、プロ野球経験者の小宮山悟監督が、30年振りに母校・早稲田のユニフォームを着るという事で、
大きな注目が集まっていたが、その小宮山悟監督率いる早稲田が、東大に大勝し、小宮山監督に初勝利をプレゼントした。
<早稲田、打線が爆発し、東大に大勝!!小宮山監督の初戦を白星で飾る>
プロ野球のロッテや横浜、メジャーリーグのニューヨーク・メッツなどで活躍し、
昨年(2018年)秋、母校の早稲田大学野球部の監督に就任した小宮山悟は、
就任当初から、メディアの注目を集めていた。
早稲田は、2015(平成27)年の春秋連覇を最後に、優勝から遠ざかっており、
その低迷する早稲田の再建の切り札として招聘されたのが、小宮山悟であった。
昨日(4/20)、小宮山悟新監督を迎え、最初の公式戦、東京六大学野球の春季リーグ、早稲田-東大の試合は、
30年振りに母校・早稲田のユニフォームを身にまとった、小宮山悟の動向に、大きな注目が集まった。
こうして、小宮山監督の初陣となる、早稲田-東大の1回戦が始まったが、
早稲田は初回、5番・檜村篤史が、東大の先発・小林大雅からタイムリーを放ち、
1回裏に、まずは早稲田が幸先良く1点を先取した。
続いて、2回裏に早稲田は無死1、2塁のチャンスを作り、打席には9番・投手の早川隆久が向かった。
この場面で、早稲田の小宮山監督は、早川にバントの送りバントの指示を出したが、
それはブロックサインではなく、何と、小宮山監督がバントのジェスチャーを早川に対して行なったものであった。
かつて、巨人の長嶋茂雄監督が、チャンスの場面で代打を送った際に、
審判に対して、思わずバントのジェスチャーをしてしまい、相手チームにバントという作戦がバレてしまった事が有ったが、
小宮山監督の場合は、明確にバントの指示を徹底するよう、敢えて、このジェスチャーを送ったものだという。
それは、小宮山監督の就任以来、「この場面は、バントだ」という時には、
必ず小宮山監督がバントのジェスチャーをするという気まり事が、早稲田野球部内に徹底されているという事が、この試合後に明らかにされた。
この場面で、早川はキッチリと送りバントを決めて、早稲田は1死2、3塁とチャンスを広げると、
続く1番・瀧澤虎太朗が、右中間を破る2点タイムリー二塁打を放ち、早稲田は3-0とリードを広げた。
更に、2番・金子銀佑がレフトスタンドへ2ランホームランを放つと、その後、この回に早稲田はもう1点を追加し、
2回裏に一挙5点を奪った早稲田が、6-0と点差を広げ、東大・小林大雅をノックアウトした。
その後も、更に早稲田の猛攻は続いた。
1番・瀧澤虎太朗は、この試合、3本のタイムリーを放ち、5打点と大活躍したが、
5番・檜村篤史も、6回裏に2ランホームランを放つなど、こちらも3安打4打点と活躍した。
オープン戦の時から、早稲田は「打線の繋がり」を重視していたが、
この試合では、小宮山監督が掲げる「繋ぐ意識、繋ぐ野球」が、各選手に見事に徹底されていたと言えよう。
投げては、早稲田の先発・早川隆久は、7回を4安打1失点(9奪三振)という好投を見せた。
前述の通り、早川は大事な場面でキッチリと送りバントを決めて、味方打線に流れを引き寄せたが、
投げても、早川は丁寧な投球で東大打線を抑え込み、先発の役割を果たした。
結局、小刻みに得点を重ねた早稲田が、13-1で東大を破り、
初采配の小宮山監督は、初戦を白星で飾った。
小宮山監督は、主将の加藤雅樹から記念のウィニングボールを受け取り、少し表情を緩めたが、
「まだまだ、これから。(ウィニングボールを)あと9個くれ」
と言ったとの事である。
試合後も、小宮山監督は「まだ、一つ勝っただけですから」と、淡々とした様子で試合を振り返っていたが、
ともかく、白星スタートとなった小宮山監督率いる早稲田に、今後も大きな注目が集まるのは間違いない。
なお、小宮山監督は「13点は取ったが、法政はこの間、18点も取ったからね」と、
先日、東大に18-5で大勝した法政を意識するような発言も有ったという。
勿論、法政としても、早稲田は相手にとって不足無しである。
今から、法政と早稲田が対決するのを、私も楽しみにしている。
<立教が、田中誠也の完封勝利で明治を破り、先勝!!>
この日(4/20)の第2試合、立教-明治の1回戦は、
立教・田中誠也、明治・森下暢仁という、4年生エース同士の対決となった。
明治の先発・森下暢仁は、今年(2019年)は主将を任され、「エースで主将」として、開幕投手の大役を担ったが、
4回裏、立教の7番・江藤勇治に先制タイムリーを打たれると、
その後も、5回裏に自らの暴投で1失点、6回裏には立教の小野大成、佐藤聡紀にタイムリーを浴びて2失点と、
森下暢仁は本来の調子からは、ほど遠い内容で、6回を10安打4失点で無念の降板となってしまった。
一方、立教の先発・田中誠也は、9回で8安打を打たれたが、要所を抑える投球で、
明治打線を9回無失点、見事な完封勝利で、約1年振りの勝利投手となった。
田中誠也は、昨年(2018年)は左肘を痛めてしまい、未勝利に終わったが、復活の白星を挙げ、立教に今季初勝利をもたらした。
なお、田中誠也は、リーグ戦通算11勝目(10敗)となったが、これは東京六大学の現役最多である。
明治は、初戦をエースの森下暢仁で落とすという、痛い黒星を喫してしまったが、
2回戦以降、巻き返しを図る事となった。