母は、会って直ぐに言った。



「もう,家に帰りたいと思わない」



「ここが居心地が良いのね」



「そう。ここが良いわ」



なんと,今は大きなジグソーパズルを95歳のおじいちゃまと一緒に作っているらしい。



95歳と93歳の二人だけで作るジグソーパズル。



できあがったら見せてもらおう。



昨日は、へきそばのお店でランチした。



母は、カキフライにあったかいおそばをほぼ完食。



帰りの車の中でいつもの質問をした。



「今日のお昼は何を食べましたか?」



「う〜んとね。

天ぷら?」



「違います」



その後も、「ハンバーグ、ハンバーグ,かつ,天ぷら‥」と言っていたが、とうとう「カキ」が出て来た。



「大正解!!もう一つはなんだっけ?」



「え〜〜と、え〜〜と、なんだっけ‥

おそば」



「すごい!!お母さん思い出せたね」



いつもは、思い出せないのに,思い出すことができた。



大進歩だ。



それに,杖もやめた。



もちろん,手を繋いだり、腕を組んだりしているが‥



杖はけっこうじゃまで、特に買い物のとき,カートを押すのに杖があると面倒だった。



母は、どんどん元気になって行く。



トンチンカンなこともほとんど言わなくなった。



わたしが母のキーパーソンになって2年半。



健康面、情緒面,経済面の管理、ケアマネさんや看護師さん,ドクターとのやり取りなど全て行って来た。



もちろん,本人の意思を確認し、弟と相談しながらやってきた。




一年前,母がお世話になっていたデイサービスが10日間くらいクローズしたことがきっかけで、母の実家での一人暮らしは限界だと感じた。



今は、あのとき思い描いていた以上の環境の中で,母は幸せに暮らしている。



「もう,家に帰りたいと思わない」



その言葉は、ご褒美のように嬉しい言葉だった。




やっと辿り着いたね╰(*´︶`*)╯♡






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