このことは書こうかどうか迷ったのだけど、やっぱり書くことにした。
ケントとのzoomお話会に出られた方に、「あの最後のケント君とのやり取りは色々考えさせられた」と言われたので書くことにした。
講演のとき、主催者の方から13時半までに来てくださいとメールがきたので,ケントにも転送した。
でも始まるのは14時。
チラシも送っているので,そこには14時から16時って書かれている。
つまり,ケントの出番は早くても15時。
その辺の打ち合わせはだいぶ前にケントとしていた。
ところが,講演の前日に確認の電話をしたときに,ケントが「13時半に行けば良いんだな?」って言うので、
わたしは思わず「うん」と答えた。
ちょっと説明すると,わたしは時間に遅れたくないので,電車で行く。
ケントは車で行くと言うので,現地で会う。
つまり,同じ時間に集合でも別々に行ったのだが,わたしが着いて直ぐにケントも到着した。
それで、自分は15時にくれば良かったんだって分かった瞬間、ケントは怒った。
「なんで、13時半に行けば良いんだなって確認したときに15時で良いって言わなかったんだ」
「そうだけど、主催者の方のご希望は13時半だったから‥それにチラシも送っていたから,何時に始まるか分かっていたと思った」
「オレが早く来ていた方が安心だからっておふくろの気持ちを優先したよな。
オレが待たされるのダメだって分かってんのに‥」
そんなやり取りが講演前にあった。
でも,結局,ケントはどこかにお昼を食べに行って,時間ぴったりに戻って来て質疑応答をした。
とても,和やかに無事に講演を終えた。
本も完売。
来てくださった方も「ほんとにきて良かった」と言ってくださったし,めでたし,めでたしだったのだが、そのときのことをzoomお話会の最後にケントが再び言った。
その中で,胸に突き刺さる言葉があった。
「おふくろはオレをだましたんだよな。
オレの信頼を裏切ったんだ」
その通りだった。
いつもケントが時間に間に合うようにきてくれるかな?ってドキドキする。
実際に大阪の講演のときに,時間になってもケントが現れず、講演しているその場で電話をするというなんともひどいことになったのがトラウマになっている。
結局直ぐに到着したのだけど、あんなこと,もう2度と嫌だと思っているので,あのとき,本当ならケントは15時良いよって言わなくちゃいけなかったのに,一瞬迷った末「うん」と言ってしまった。
つまり,自分の気持ちを優先した。
それは確かにケントに対して,裏切り行為だった。
このやり取りをzoomの中でしていた。
まぁ ケントは穏やかに話していたけど,言ってることはきつかった。
ただ、わたしの中で,こういうわが家のいつものやり取りをあえて見て頂くことによって、皆さんのご家庭で,何か活かしてして頂けることもあるのかな、と思っていた。
ケントは小さい頃から,そういう鋭いことをわたしにぶつけてくる子だった。
わたしの本心に気付いて、そこに突っ込んでくる。
最初は「うるさいなぁ」って思っていたが,ある時から、「ケントは思っていることをちゃんと真っ直ぐにわたしに言ってるだけなんだよな」って思って聴くようになった。
そのことはとても大事なことだった。
さっきのことに戻るが、13時半集合は本当のことだったが、ケントからすればわたしがうそを言ったと同じこと。
おふくろはうそはつかないって思っているケントの信頼を裏切ったことになる。
そのことを講演の後もわたしに伝えた。
「すみませんでした」と頭を下げると、
「おふくろにしゅんとさせたいわけじゃないんだよ。
分かってもらいたかっただけだから、
良い講演だったしな」ってにっこり笑って去って行った。
子どもたちとこういうことを繰り返しながらやってきた。
子どもたちは,思っていることをぶつけてくる。
それは痛いことだけど、わたしに必要なことだった。
家族だからこそ,はっきり言ってくれる。
そういう中で、色んなものが培われてきた。
子どもたちが自立しても,まだまだわたしは鍛えられていますo(^_-)O
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