おばあさんは、旅行に行くために、その日、大金を銀行で下ろされたそうだ。



バッグが戻って、ケガもほとんどしなくて済んだので、無事に旅行に行けたこと。



ただ、その日家に帰って家族に話したら、犯人をなんで許したのかと怒られたとおっしゃっていた。



そして、おばあさんは続けておっしゃった。



本当に勇敢で
立派な息子さん
たちです



それから、「お子さんたちにお渡しください。
わたしの感謝の気持ちですから受け取ってくださいね」とおっしゃって、図書券をくださった。



その後、何度も何度もお礼を言って帰って行かれた。




おばあさんにケガがなくて、バッグも戻って、無事に旅行を楽しまれたこと。

その全てが本当に良かった。



おばあさんは「勇敢な‥」とおっしゃっていたが、確かに次男が犯人にしがみついたときは、怖さもあったと思う。



どうやら次男はどうしようか迷う前に体が動いていたらしい。



ちょっとでもためらう時間があったら、助けることはできなかったと思う。



それと、あの日、ケントが予定通りバーバの家に行っていれば、そこにかけつけることはできなかった。



ケントはそのとき、たまたまうちのガレージにいてわたしと電話で話していた。



家の中にいたら、「誰か助けて下さーい」は聞こえなかったと思う。



そういうことの一つ一つが偶然ではなかった。




全てがありがたい天の計らいだった。