ぎゃくたい☆サバイバー

「こじらせルンちゃん」

 

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目次(1話~ )  こちら

 

3話  桜満開なのに → こちら

 

 

今朝、ぎゃくたい☆サバイバー「こじらせルンちゃん」 3話を載せていますので、よろしかったら、「こちら」をクリックしてくださいね(^^)






母は89歳で記憶はあいまい。


それでも、昨日のやり取りで「母はすごいな」と
あらためて思った。


父とわたしが電話でぶつかっていた。



病院での父の検査結果は良好だった。


ただ、一つだけ結果を次回に聞きに行くことに
なっていた。


大したことではないので、ドクターは「ご本人ではなく
お嬢さんが聞きに来られても良いですよ」と
言ってくださった。


父は耳も遠く、ドクターの言うことも
あまり聞こえていないし、 
歩くのも杖をつきながらやっとだ。


なので、わたしが検査結果を聞きに行くことになった。


ところが、ホームドクターがその辺のことは分からず、検査結果は自分で聞きに行かなきゃダメだと言ったらしく、「オレも行く」と父は言い続けた。


どんなに説明しても、全く聞く耳をもたない。


「それなら自分で行けば!!」と思うが、
母も同行しなければならず、両親にとって病院へ行くことは本当に大変だと分かっている。


「どうすれば、いいんだ!!」と思っていたら、夜になって、母から電話がかかってきた。


母は「予定通りお願いします。
お父さんはいつもそうだから気にしなくていいから」と言った。


わたしは父を連れて行くのも大変だし、かと言って両親だけで行ってもらうのも、両親が大変だと思っていて、どっちにしたら良いのかと困っていた。


母が言うように、確かにわたしが予定通り一人で病院に行けば、両親もわたしも大変ではない。


なかなかすばらしい解決策だ。


さすが、あの父と70年近く過ごしてきただけの
ことはある。


父に「検査結果は大丈夫だったよ」と一言言えば、
それで終わると思う。


この一件で、わたしはすっかり実家に行く気が失せた。


どっちにしても二週間後には病院の後に実家に行くことになっていた。


それでいいかと思っていた。


でも、母はわたしが遊びに来ることだけが楽しみだと言って、二週間も遊びに来ないことが寂しくてたまらないと言う。


このことだけでなくて、父にさんざん嫌なことことを
言われ父に対しては「お好きにどうぞ」と思っていた。


それで、母に「お父さんは好きにすればいいから、わたしは何もしない。だけど、お母さんのお願いだったらなんでもするからね」と言った。


すると母は「お母さんの願いはゆうちゃんが遊びにきてくれること。それが願いです。
だから、お母さんの願いを聞いてください」と言った。


なんだか負けた‥と思った。


こんなにストレートに自分の気持ちを
言えるってすごい。


代わりに「いつでも電話していいよ」と言ったら、
さっき電話がかかってきて、しばらく話したら、
「ゆうちゃんが元気で今日も働いて
お母さんは安心した」と満足そうに電話を切った。



すごく幸せそうだった。



わたしも母の元気そうな声が聞けて幸せだった。



それにしても、父の頭は固いが、わたしの頭もけっこう固いって思った。


トホホ☆〜(ゝ。∂)