中国のエネルギー危機は欧州にも波及:次は米国か?
2021年10月3日(日) 作成者:Ethan HuffTags: chaos, China, coal supply, Collapse, COVID, electricity, energy, natural gas, power grid, Shortages, supply chain, supply lines
中国からヨーロッパへ、そしてアメリカへと波及しているエネルギー危機の影響で、イギリス人がガソリンをパニック的に購入していると報じられています。
ヨーロッパやアジアでは天然ガスの価格が高騰し、あちこちで抗議活動が行われています。
インドと中国では石炭が不足しており、中国の複数の地方ではエネルギーの配給が行われているという話です。
冬の到来が間近に迫っている中、政府が2年近くに渡って武漢コロナウイルス(Covid-19)の専制政治を行って来た事で、世界のサプライチェーンが既に崩壊の危機に瀕している時に、このような不吉な事態が発生したのです。
American Shipper によると、
「最初にCOVIDによって引き起こされた」
「コンテナ輸送の世界的な」
「サプライチェーンの危機があった」
「そして今度は」「アジアやヨーロッパでの電力不足です」
「エネルギー商品の備蓄は、米国の小売店の在庫と同様に」
「ロックダウン後の需要に対抗するのに」
「十分な速さでは有りませんでした」
これらが海上輸送にどの様な影響を与えるのか、疑問に思われるかも知れません。
北米で販売されている多くの消費材はアジア、特に中国から輸入されている為、これは「サプライチェーンの障害」を増やす事になります。
「ドライバルク」「液化天然ガス(LNG)」
「そして場合によっては」
「オイルタンカー等の」
「商品発送海運にとっては」
「運賃上昇の要因となります」
と、American Shipperは説明します。
輸送コンテナの価格が急騰し、コストが上昇して消費者に転嫁されている
野村證券のアナリストであるティン・ルーは、ブルームバーグに対し、中国とインドの電力抑制は「波及して世界市場に影響を与える」と述べました。
「世界市場は間も無くピンチを迎えるだろう」
と、付け加えています。
特に中国では、製造業の多い地域で排出規制が強化されている為、大きな影響を受けています。
iPhoneを製造しているFoxconn社の施設は、電力が供給されず、一時的に閉鎖せざるを得ませんでした。
また、テスラやその他のハイテク企業の部品や商品を生産している他の工場も同様の対応を余儀なくされました。
また、海を渡って商品を輸送するコストが増々高くなっており、それが更なる品不足とサプライチェーンの混乱を招いています。
何処かで何かが起きている筈です。
「中国の工場が停止すれば」「米国からの輸入品の配送は更に遅れるだろう」
「既に南カリフォルニアの港や最近では中国の港で」
「極度の混雑が発生しているからだ」
と、American Shipperは報じている。
また、エネルギー分野への再投資の為の資金が不足している事も要因のひとつです。
クラークソンズ・プラトウ証券のアナリスト、オマー・ノクタによると、
「パンデミックの最初の数ヶ月間に」
「大量の備蓄が行われましたが」
「ロックダウンが解除されると」
「直ぐにそれを使い果たしてしまい」
「資本が再投資されていない」
「石炭、天然ガス、石油のいずれにしても」「パンデミックに向けて数年間」
「企業が再投資を続ける為に」
「利用できる資本は非常に少なかった」
と、Noktaは付け加えました。
発電に使用される一般炭は、北京の排出規制で最も厳しい制限を受けています。
その結果、電力供給は時間の経過と共に減少し、特に火力発電の需要が急増しています。
「2021年には」「一般炭の需要がある程度回復すると」
「予想されていましたが」
「需要の急増は全く予想されていませんでした」
と、Noktaは言います。
「通常の貨物を当てにできないのに」
「この需要の回復によってパナマックスとケープは」
「非常に忙しくなっています」
「穀物は年間を通じて安定していますが」
「パナマックスには熱炭の要素が加わっています」
「ケープは、中国の鉄鋼市場がやや不安定であることに」
「直面していますが(生産量は8月に急減しました)」
「これらの熱炭貨物を運ぶことができた為」
「問題にはなりませんでした」
と、述べています。