『失敗の本質─日本軍の組織論的研究』
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同書は、第二次世界大戦の6つの「敗戦」を
組織論として敗因分析し、
共通するポイントとしてまとめあげた名著です。
・あいまいな戦略目的
・情緒や空気が支配
・狭くて進化のない戦略オプション
・結果よりもプロセスを重視した
他にも多くのポイントが言及されているが
昨今の政治組織だけでなく、
企業にまで、こういった問題点が
波及してしまっているように感じる。
経営者をはじめとして幹部クラスが
こういった本から学び
組織を変えていかなければならないと思います。
【本文要約】
■自己の行動をたえず変化する現実に照らして修正し、
さらに進んで学習する主体としての
自己自体をつくり変えていくという自己革新的
ないし自己超越的な行動を含んだダブルループ学習が不可欠
■まず組織はその戦略的使命を定義しなければならない
■組織は環境の変化に合わせて自らの戦略や
組織を主体的に変革することができなければならない
■組織として既存の知識を捨てる学習棄却、
つまり自己否定的学習ができるかどうか
■とっさの臨機応変の対応ができる人物は、
定型的知識の記憶にすぐれる学校秀才からは生まれにくい
■進化は創造的破壊を伴う自己超越現象でもある
■日本軍の最大の特徴は言葉を奪ったことである
■偶然に対処するという発想が希薄であった
■日本軍は陸・海軍の対立に典型的に見られるように
統合的価値の共有に失敗した
■成長期には組織的欠陥はすべてカバーされるが、
衰退期にはそれが一挙に噴出してくる
■日本企業の戦略は、論理的・演繹的な米国企業の戦略策定に対して
帰納的戦略策定を得意とするオペレーション志向
■日本的企業組織も新たな環境変化に対応するために
自己革新能力を創造できるかづうかが問われている