私がどうやって出版社や編集者と繋がることができたのか(私が20冊も出版できた理由) | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所

私がどうやって出版社や編集者と繋がることができたのか(私が20冊も出版できた理由)

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昨日、出版翻訳のため(翻訳書を出版するため)の3つの経路について話しました。

 

よく考えれば当然のことかもしれませんが、出版をするには、最終的には出版社と繋がらなければなりません。

 

そう考えたとき、出版社と接点が不可能と思われがちなのですが、最終的に出版社につながるとしても、その経路はいくつかある(最初から直接出版社と繋がる必要はない)ということでした。

 

昨日お話をした3つの経路をおさらいしておくと・・・

 

①(翻訳書の)出版社

 

②出版翻訳の仲介者(エージェント)

 

③編集者

 

以上です。

 

とはいえ、やはりなかなか狭き門だと思います。

 

出版社と接点のある人なんてそうそういないと思いますし、ましては「編集者」なんてどこに転がっているのか!?

 

②のエージェントを介してやるのがいちばん現実的と思いきや、それだってなかなか見つからない・・・

 

お金を払ってオーディションを受けられるエージェントもあるようですが、お金を払うばかりで、なかなか採用されない・・・

 

実は、私も②は経験済みで、あまり積極的にはトライしなかったものの、何十回か有料トライアルを受けて受からなかったので、いつのまにか受けるのを辞めていました。

 

では、私がどうやって出版翻訳の機会を手にいれたのか・・・

 

具体的に、どうやって出版社や編集者と繋がることができたのか、(覚えている限りで)お話したいと思います。

 

参考になるかは分かりませんが。

 

ハチハチハチ

 

まず、私自身、翻訳の仕事を始めたとき、出版社との接点はゼロでした。

 

でも、一番最初に出版翻訳らしい翻訳の機会をいただいたのは、(普通の)翻訳会社を通してだったと記憶しています。

 

その仕事は、翻訳者として自分の名前が出る仕事ではなく、雑誌に掲載される1記事の翻訳でした。

 

1記事とはいえ、4ページほどの、わりと長い記事です。

 

それは、ある著名な雑誌だったので、それはそれで、個人的には華々しいデビューとなりました。

 

まあ「華々しいデビュー」とは言っても、自分の名前が出たわけでもなく、しかも、出版社の編集部がかなり手を加えて(きれいに)仕上げてくださったので、私の力は微々たるものでした(自分の作品とも言えないかもしれません)。

 

でも、自分が書いた記事が掲載された雑誌が発売されると、コンビニで数冊買いこんで、友達などに自慢したわけですww

 

こんな風に、翻訳会社から雑誌記事をいただくことは何度かありました。

 

その他にも、翻訳者としての名前は掲載されませんが、活躍されているある詩人の方の作品集の英訳を担当させていただいたこともありました。

 

影武者(ゴーストライター)ではありますが、翻訳会社経由の仕事で出版される仕事もいくつか舞い込んできました。

 

出版案件は、日本の翻訳会社からも海外の翻訳会社からも来ますが、どちらかというと日本の方が多い気がします。

 

ただ、いわゆる書店に並ぶような出版の仕事ではありませんが、学術論文のような翻訳も、ある意味では「出版翻訳」です。

 

学会に発表される出版物の翻訳の実績を伸ばせれば、それはそれで仕事の安定につながると思うので(なかなかできる人がいないので)、難易度は高いですが、産業翻訳以外の実績を伸ばしたければ、論文の翻訳に挑戦するのもよいかと思います。

 

ただ、学者レベルで勉強しながらの翻訳となりますので、大変です。

 

学術論文の仕事は、出版社ではなく、翻訳会社から来るのがほとんど。

 

あとは、大学にツテがあれば、直接話が来るということもあるでしょう。

 

数年前、(それは論文の仕事ではありませんでしたが)知り合いに紹介していただき、直接大学の先生からお仕事をいただいたこともありました。

 

学会はわりと狭いので、そういうコネクションを作ることは有効だと思います。

 

かたつむりかたつむりかたつむり

 

では、いわゆる「出版社」から出版する本を書いたのは、自分のプロフィールを見る限りでは2007年11月の「LANDSCAPE DESIGN―場を創る」という書籍のようです(英訳を担当)。

 

この書籍は、確か自分の名前がクレジットされていたはずです(表紙などに代々的に名前が載ったわけではありませんが)。

 

ちなみに、私の主な出版物はこちら↓

 

丸山の出版物・My Publications | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)

 

このお仕事をいただいたのは、実は「編集者」の方からでした。

 

その方とどうやって知り合ったのか、記憶が定かではないのですが、おそらく誰かに紹介されたのだったかと思います。

 

その方は、海外の出版社に日本の書籍の英訳版を売り込んでいた方で、その方自身も(もちろん)編集などの仕事を担当されていました。

 

その後もたくさんの本を出版していただき、上のプロフィールに載せているのは、すべて私の名前がクレジットされているものです(だと思います)。

 

その他にも、いろいろな書籍の英訳を担当させていただき、その編集者の方とはいまだにお付き合いがあり、仕事をいただいています。

 

プロフィールをご覧いただいてもわかるとおり、出版物にはその編集者(あるいは出版社)の色がでるわけで、私がお仕事をいただいている編集者の方は工芸、アート、建築、伝統・文化といったものがお得意なようで、そういうジャンルのものが多くなっています。

 

まあ、日本の書籍を海外に持っていこうとする場合は、そういうジャンルが多いというのもあるのかもしれません。

 

 

UnsplashKelly Sikkemaが撮影した写真

 

 

私が、初めて自分の名前で日本語訳の出版をしたのは、2009年11月に出版された書籍が初めてだったかと思います。

 

この書籍の出版社は、業界ではかなり有名なところで、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

 

主に投資関係の書籍の出版社で、翻訳書も数多く出版している会社です。

 

私が担当させていただいた書籍も、アメリカの著名な投資家の方の書籍です。

 

この会社との出会いは、ちょっと普通ではありませんでした。

 

本当に偶然です。

 

(どれも偶然といえば偶然ですが)

 

その出逢いの場は、新宿二丁目のゲイバーでした爆  笑

 

そのバーは、いわゆる「観光バー」というやつで、お店の人(バーの店主)がゲイの方で、お客さんはストレートのひとたちが中心のバーです。

 

だから、だれでも気軽に入れるところ(とはいっても、気軽には入れませんがww)

 

ともかく、その店は大学時代の同機に「面白いバーがあるから」と紹介された店で、私も最初はドキドキでしたが、その店やお客さん(常連さん)たちの和気あいあいとした雰囲気にどんどん楽しくなり、ちょいちょい出入りするようになりました。

 

そのお客さんたちは、職業も立場もバラバラ。

 

商社の方もいればメーカーの人、政府関係の人、テレビ関係の人もいましたし、自営業やフリーランスの方もたくさん。

 

その中に、出版関係の人も結構いて、いくつかの著名な出版社の方たちも、若い人からベテランの編集長まで多くの人が出入りしていました。

 

そんなお店でたまたま横に座った女性が、実は投資関係の出版社で編集の仕事をしていらっしゃって、何度か話をするうちに「あなたもうちの書籍の翻訳をやってみたら?」と口をきいてくださり、その出版社の書籍を翻訳させていただくことになったのでした。

 

ほんと、きっかけは飲み友達でした。しかも新宿二丁目のゲイバーで知り合った女性だったのです!!

 

わんわんわんわんわんわん

 

実はそのバーでは、良い出会いがかなり多くあり、最新の拙訳書『WHOLE』も、もともとはそのバーつながりの人脈でいただいたお話でした。

 

『WHOLE』の出版元であるユサブルの社長とは、社長がユサブルを立ち上げる前の前職(某有名漫画雑誌出版社)時代にそのバーで知り合っていて、かなり仲良くしていただいていたのでした。

 

某有名漫画雑誌出版社時代にも仕事をいただいていたことがあり、ユサブルの社長にはかなりお世話になっています。

 

ちなみに、そのときの翻訳の仕事はこちら↓

Mr.都市伝説・関暁夫の都市伝説 6 | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)

 

 

翻訳協力で名前も載せていただきましたw

 

こうして、私自身の出版社とのつながりのきっかけを見てみると、新宿二丁目のゲイバーがかなり鍵になっているような気がしますww

 

仕事の話以外にも、普段では知り合いになることができないような多方面の人たちを紹介していただきました。

 

まさに、足を向けて寝れないといった感じです。

 

まあ、「ゲイバーに行けば出版翻訳ができる」というわけではありませんが(私の場合はたまたまかもしれません)、とにかく、出版翻訳をするには、出版社に直接売り込んだり、オーディションを受けたりするだけでなく、人脈から辿っていく方法もあるということをお話したかっただけです。

 

もちろん、その背景には「翻訳の実力」というものも必要になります。

 

私も、翻訳会社や編集者などからたくさんの仕事をいただけて実績を積んでいたから、出版社の方にも信頼していただき、仕事を任せていただけたのだと思います。

 

ただ、もちろん、自分の翻訳が素晴らしかったというつもりはありません。

 

実際に、原稿を執筆すると必ず真っ赤っかになって編集から戻ってきますし、たくさんの勉強をさせていただきました。

 

それはいまだに変わらないわけですが、そうやって、いろいろな人の力を借りて書籍は出版に至るのだと思います。

 

決して、翻訳者1人の力ではありません。

 

そのなかで、少しでも良い作品を世の中に出せるように、日頃から自分の力も磨き続けないといけないと思っています。

 

私は、出版翻訳を専門にやっているわけではなく、普段は実務翻訳を中心にやっています。

 

ですから、毎年何冊も本が出るわけではありません。

 

『WHOLE』以降は、自分の名前が出るような書籍は翻訳していませんが、それでも、昨年も編集を担当させていただいた書籍があったり、1年に1~2冊は、何らかの書籍に携わらせていただいています。

 

年に1~2冊でかなり手一杯ではあるのですが、これがすべて、人脈を通じてやってきてくれているので、私に仕事をくださっている人たちに「感謝」の一言しかありません。

 

こういうこともあり、私は「翻訳の仕事はひとえに人」だと思っています。

 

人のつながりが、すべての仕事を持ってきてくれるのです。

 

本当に、感謝しかありません。

 

まあ、私の出版社との出会いのきっかけは、あまりみなさんの参考にはならないかもしれません。

 

しかし、少なくとも「翻訳の実力を磨くこと」「実績を積むこと」「人とのつながりを大切にすること」で、出版翻訳のゴールがぐっと近くになることは確かだと思います。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

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