デュマス | 湧flow

デュマス

これぞリアル!
マルレーネ・デュマス展(東京都現代美術館、本日最終日)で、久々にいい作品観せてもらいました。

先々月、地下鉄の広告で作品を目にして「おっ、これは…」と思うまで知らなかったのですが、マルレーネ・デュマスは、現存する女性アーティストで、今一番作品が高く(質・価格ともに)評価されているんだそうです。

おもに油絵・水彩を用いた人物画が主な作品でした。その中でも、素晴らしいのが首から上の顔だけ画面一杯に描いたもの。
以前、このブログに「人物描くときに、顔は面白くて、そこだけ描きたくなってしまうので、全身描くときはバランスが取れなくなるのを避けるため、できるだけ顔を描かない」と書いたことがあるのですが、その顔の面白さを思い切りパワーアップして表現したのがデュマスの肖像画です。
冒頭に書いた「リアル」というのは、形や色の写真のような正確さという意味ではなく、感情や性格・思想的なものまで表現されていることを言ってます。(私の解釈ですが…)
形は若干デフォルメている部分もされていますが、これが動きや感情や性格などを観る者に感じさせる要素。
また、パーツによっては(特に目!)、軽めのタッチで描かれているにもかかわらず、根底にある卓越したデッサン力により、非常に生き生きと表情豊かに表現されています。

先々月の日曜美術館で、ちょっとだけご本人の姿を拝見して「飾らない、バイタリティのある女性だなぁ…」と思ってましたが、今日みせてもらった作品から、その人柄やパワフルな女性性が存分にあふれているのを直に感じました。

キュレータートークは期待が大きかっただけに、ちょっとだけ(´□`。)でしたが、常設展では、岡本太郎の「明日の神話」もしっかり観て、久しぶりにアート作品からパワーもらった一日でした宝石緑