『入門・やさしい日本語』

著者:吉開章

出版社:アスク出版

出版日:2020年7月30日

 

皆さんは、「やさしい日本語」という言葉をご存知でしょうか。

 

やさしい日本語とは簡単にいうと、

簡単な言葉を使った日本語です。

 

いや、まだよくわかりませんよね。

 

私のイメージでは子どもが言葉を習得していく過程に例えるなら

小学校低学年かな?その子にわかるような言葉じゃないかなと思います。

いや、地域によっては幼稚園高学年かな。

 

例えば、

土足禁止→ 靴(くつ)を脱(ぬ)いでください。

可燃物→ 燃(も)えるごみ

 

この「やさしい日本語」が生まれたきっかけは

東日本大震災の時に、日本語を母語としない人たちと

コミュニケーションを図る手段として生まれました。

 

今でこそ、町の中の注意書きやお知らせには

英語、中国語、韓国語、ベトナム語などを見るけど

20年前はあっても英語のみだったと思います。

 

今は日本に住む外国人が増え、英語がわかる人だけじゃないので

どんな母語話者とでも、コミュニケーション取れるのが

一番いいですよね。

 

そして、技能実習生や日本語学校に通ったことがある人だと

初級レベルの日本語だったらわかるという外国人もいると思います。

 

なので、この「やさしい日本語」を使えば、

コミュニケーションできる可能性が増えますよね。

 

そのノウハウがこの本には詰まっています。

 

前置きが長くなりましたが、

この本の説明はとてもわかりやすいですよ。

 

あと実践方法も書かれているので、

やさしい日本語を使った文の作り方も練習できます。

 

今はインターネットでもやさしい日本語で書かれたニュースや

やさしい日本語の文の作り方などたくさん紹介されています。

 

でも、この本を読むと日本語の見方が変わるんじゃないかなと思います。

 

そして、確かこの本にも書いてあったと思うけど

やさしい日本語は、日本人が英語で文を作る時にも役に立つんじゃないかと。

 

英語で話している時、日本語で浮かんだ難しい言葉の英単語がわからない時

その日本語を簡単な言葉に直して、それを英語に訳すと通じます。

これ、英語のコミュニケーション技でもありますよね。

 

 

これから、外国人との共生という面で

このやさしい日本語は必要になってくると思います。

図書館ででも、一度手にしてみてほしいなあと思います。

 

その一方で、日本語の美しさに魅力を感じている私としては、

この美しい日本語、日本語特有の語彙などを昭和の小説などを読んで

これからも味わっていきたいと思っています。

 

 

 

 

『教師と学習者のための日本語文型辞典』

著者:砂川有里子、駒田聡、下田美津子、鈴木睦

   筒井佐代、蓮沼昭子、ベケシュ・アンドレイ

   森本順子

出版社:くろしお出版

出版日:1998年2月2日

 

この本は、おそらくですが、

日本語の表現を全て網羅しているのではないか?と

思うくらい、色々な表現、文型が説明されています。

 

この一つ前に紹介した

『どんなときどう使う日本語表現文型辞典』

も文型が説明されている辞典ですが、

この『教師と学習者のための日本語文型辞典』は

より細かく文型項目を分けてあります。

 

正直、細かすぎて、多すぎて

どの項目を見たらいいの?と一瞬迷う感じがします。

 

でも、内容をよく読むと違いが細かく書かれているので

なるほど〜と唸りながら、利用していました。

 

私が文型解説するときに利用する順番は

 

まず、『どんなときどう使う日本語表現文型辞典』

 

そこに載っていない、または、

もっと詳しく知りたい時は

 

『教師と学習者のための日本語文型辞典』

 

を見ます。

 

この2冊があれば、日本語教師が

文型解説に必要な事項を理解できると思います。

 

例文も豊富です。

 

ただ、この本のタイトルに

「学習者のための」と書かれていますが、

このレベルの日本語を理解できる学習者は

N2、N1レベルだろうな・・・と思います。

 

だからかどうかわかりませんが、

2015年には英語版が出版されました。

私も英語版を持っていましたが、私には

説明の英語が難しくて、あまり使いませんでした。

 

そして、

2023年6月9日に改訂版が出版されました!!!

 

まだ手にしたことがないので、よく見ていませんが、

おそらく例文も時代に合わせて、

新しくなっているのではないかと思います。

 

もし購入をお考えの方は最新版を購入されることをお勧めします。

 

 

 

 

 

『どんなときどう使う日本語表現文型辞典』

著者:友松悦子、宮本淳、和栗雅子

出版社:株式会社アルク

出版日:2007年5月31日

 

この本は日本語の文法を学習するのにいい本です。

日本語教師が調べるときにもとても役に立ちます。

 

この本は日本語能力試験で出てくるであろう文法、重要表現が

N1〜N5レベルまで網羅されています。

 

ちなみに、日本語能力試験とは

 

日本語を母語としない人を対象とした

日本語能力を認定する語学検定試験

 

です。

 

レベルはN1、N2、N3、N4、N5となっていて、

N5が一番初級のレベルです。

 

日本語能力試験(JLPT:Japanese Language Proficiency Test)の

公式サイトによると

 

N5は基本的な日本語をある程度理解することができるレベル

N4は基本的な日本語を理解することができるレベル

N3は日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できるレベル

N2は日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、

   より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解できるレベル

N1は幅広い場面で使われる日本語を理解できるレベル

 

 

この辞典のいいところは、説明文が簡潔であること。

接続の形もわかりやすいです。

さらに、英語、韓国語の訳があります。

 

接続の形の例としては、

〜てもいい。許可の表現ですが、この接続は

Vても+いい

Vは動詞、Vて なので 動詞のて形を使う

という感じ。

 

この辞典はあいうえお順なので、

文型、表現を見つけやすいです。

 

さらに、日本語能力試験のどのレベルで勉強するものか

書かれているので、難しさを把握する指標にもなります。

 

そして、書き言葉なのか、話し言葉なのか、

さらに古い言い方なのか、そういうことも

明記されているので、その文型、表現が使われる場面を

想像しやすいです。

 

日本語を教えるときには持っていると便利な一冊です。

『にほんごチャレンジ かんじ N4-5』

著者:唐澤和子、木上伴子、渋谷幹子

出版社:株式会社アスク出版

出版日:2010年10月5日

 

この本は日本語能力試験対策として出版されていますが、

初級の漢字学習にはとてもいい本です。

 

ちなみに、日本語能力試験とは

 

日本語を母語としない人を対象とした

日本語能力を認定する語学検定試験

 

です。

 

レベルはN1、N2、N3、N4、N5となっていて、

N5が一番初級のレベルです。

 

日本語能力試験(JLPT:Japanese Language Proficiency Test)の

公式サイトによると

 

N5は基本的な日本語をある程度理解することができるレベル

N4は基本的な日本語を理解することができるレベル

N3は日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できるレベル

N2は日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、

   より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解できるレベル

N1は幅広い場面で使われる日本語を理解できるレベル

 

といっても、この試験がそれをカバーできているかはさておき。

 

 

この本は初級の漢字310個を提示してあり、

漢字の基本を知るにはとてもいい本です。

 

また、単語レベルですが、英語、韓国語、ポルトガル語の訳も

あるので、幅広い学習者が使える本です。

 

この本で一番注目して欲しいのが18ページ。

このページ、実はとても大切な基本のきが書かれています。

その中の一つ、前回も書きましたが、

漢字の4つの種類が書かれています。

 

引用させていただきます。

 

漢字の種類

①象形文字:絵からできたかんじ(山、川、雨、馬)

②指事文字:印や記号からできた漢字(上、下、一、三)

③会意文字:象形文字と他の漢字の組み合わせで

      作られた漢字(林、男、明)

④形声文字:発音を表す部分と意味を表す部分を合わせて作られた漢字

      (時、持)

      漢字の3分の2以上が形声文字だと言われています。

 

それから、基本の書き方。

横の線は左から右、縦の線は上から下

とめ、はね、はらい

 

引用ここまで。

 

もちろん漢字の筆順をきちんと覚えたら、

それが一番いいんですが、そこまでしなくても

この基本の書き方が頭にあれば、

覚えやすいし書きやすいのです。

まあ、ひらがな、カタカナを筆順通りに覚えていたら

大抵漢字の書き方も身についていると思います。

 

余談ですが、こういう理由からも、

ひらがな、カタカナを筆順通りに止めはねを正しく覚えることが

漢字学習をスムーズに始めるうえでも大切なのです。

 

この本でも部首が出てきます。

いいですね〜。

 

 

ただ一つ、この本を使って教えるときに注意したいのは

その漢字を使った語彙がいくつか書かれています。

 

でも、その中にはN4レベルは必要ないだろうという語彙もあります。

そういうものは、学習者に覚えさせなくていいと思います。

 

 

長年教えていると、漢字アレルギーの学習者もいたので、

この本にある漢字のカードも作りました。

 

ゲーム感覚で、練習できるし、

漢字が読めた、語彙の成り立ち、形声文字の確認をするにも

カードを使うと楽しみながら勉強できました。

『BASIC KANJI BOOK VOL.1』

基本漢字500

 

著者:加納千恵子、清水百合、竹中弘子、石井恵理子

出版社:株式会社 凡人社

出版日:初版 1989年4月1日の第3版(私が使ったもの)

    現在は2020年5月1日に新版が出ています。

 

今回の内容は私が使ったものについて書きます。

 

この本は英語で説明されているので、

英語がわかる学習者を対象にしています。

 

私が長年漢字を教えてきて、

漢字を覚えるのに必要なことは

漢字の成り立ち、部首をきちんと知ること

だと思います。

 

盲滅法に覚える、

昭和の国語教育みたいにひたすら書いて覚える

というのは、そのやり方が合う学習者もいるでしょうが、

私の経験上、ごくわずかです。

 

日本の小学校1年生で勉強する人、田などの

いわゆる象形文字は絵からイメージできて

覚えることはできるでしょう。

 

でも、一見複雑に見える感じは

ひたすら書いて覚えるより、

組み合わせに気づくと覚えやすいと思います。

 

その鍵となるのが「部首」です。

部首はその漢字の意味を表すので

知らない漢字でも、部首を認識できたら

その意味がわかる場合もあります。

 

その部首について、取り上げているのがこの本です。

 

漢字は組み合わせなんだ、と気づき

部首を知ることで、何に関する漢字なのか

意味がなんとなくイメージできる。

 

あ、この部分はもう勉強した、

この部分は知っている、

この漢字と同じ部首というように

わかる部分があると、安心するものです。

 

さらに、漢字の成り立ちの一つ

形声文字は漢字知識の幅を広げます。

なぜなら、形声文字は

読み方を表す部分と、意味を表す部分の組み合わせだからです。

 

例えば、寺(ジ)

寺の音読みがジ、だから、時、持、これらの漢字の音読みもジ

ただし、待つ の漢字の音読みはタイ(この漢字は会意文字かも)

 

漢字の成り立ちグループについては

別の本で説明しますね。

 

形式的に、順序立てて漢字を勉強したい人には

おすすめの本です。

 

ただし、英語に慣れていない学習者には

英語を理解するという、さらならストレスとなるので

使わないようにしましょうウインク