御腹一杯 | 仄

御腹一杯

生家ではおとうさんがおじいちゃんをまだぼこってるって。

父は現役です。余生少ない祖父を追い掛け回して殴る蹴るの暴行を続けています。私が家からいなくなった分の暴行を祖父が一身に受けるのです。来客にまで心配をかけています。母も突発性難聴になっています。父は強いので誰も止めることが出来ません。止めるには何らかの姑息な手段で殺すしかありません。私は身の程を弁えず抗ったのですが結果は目に余るものでした。祖母と母からは「はい、その通りです。ごめんなさい。」と言い続けて終わるのを待ちなさいと助言されたものです。妹はうまくやっていました。媚を売れることで寧ろ可愛がられていました。父が妹に手を上げたところを見たことがありません。言ってみれば父に似て強情で折れることをしなかった生意気な私は標的です。男性に生まれたかったと思いました。男性に生まれていれば腕力なんかはいつか父を越えることができるはずだと思いました。暴れだしたら私が止めてやるのにと。女性上位などと聞きますがいざというとき女性に何が出来るのでしょう。非力で戦えず泣き喚くだけで自分を守れないのです。

そもそも理性の生き物になった人間はなぜ生きてるのでしょうか。子供を産んで様々な程度で養育。食べること寝ること以外に幸せの像を造りあげ一喜一憂。ああ、この辺は専門書を読んだほうが考えるよりも効率が良いだろうか。と思考しながらケンタッキーに向かいました。沢山の人が並んでいました。「予約」と書かれたコーナーに箱がズラリと並んでいました。昨日髪を赤紫に染色したので先ほど髪を洗うときにピンク色の泡が出来上がり大変いい気分になりました。