会社の帰りにとても大変そうなおばあちゃんに会いました。腰が曲がり過ぎて顔が地面に着いてしまうのではないか、という状態で歩いています。しかもたくさんの荷物を両手に持っているのです。
ときどき止まって休んでいます。辛いんじゃないかな~と、とても気になります。それでも声をかけることができませんでした。
昔の話になりますが、同じような場面を経験しています。二つ折にされたようなおばあちゃんが信号待ちしていました。こちらからみるととても辛そうに感じます。
「お手伝いしましょうか?」
そのおばあちゃんは、声には出さないで手を強くふりました。
「余計な事はするな!」
と言われたように受け止めました。
今考えると、「大丈夫だから心配するな」言っていたのかもしれません。おそらく、あの姿勢だと、頻繁に声をかけられてしまうのだと思います。
しかし、その経験が尾を引いているのか、声をかけられませんでした。
斉藤ひとりさんが言っていたことを思い出します。
「腰がひどく曲がっていても全く痛くなかったりするんだ!
痛いことと見た目の状態は関係ないんだよ」
その後、そのおばあちゃんにちょくちょく出会います。毎回同じように両手にたくさんの荷物を持って休みながら歩いています。
…たまたま荷物が多くなって大変な思いをしているのではなかったんだ。もしかしたら運動のためにわざわざ歩いているのかもしれないな~…
そうは言っても腰が曲がったままでは歩くだけではなく、生活をするにも大変です。私自身、若いころとは違って激しい運動をした後は、筋肉が固まりやすくなります。ストレッチなどのケアを何もしなければ身体が固まって、関節が伸びなくなったり痛かったりで大変です。
筋肉が固まってしまうと血流も悪くなり、修復のための老廃物も滞り、治りが遅くなります。それでも若いころはいづれ筋肉も修復され、元に戻ってゆきます。
しかし、筋肉疲労やケガなどを自然治癒だけに任せて放置しておくと、歳をとって身体中が固まっていろいろな問題が起こってきます。
これを若いころから知っていたらな~と思います。身体を粗末に扱ってきたことを後悔しています。
筋肉疲労やケガをした時はその日のうちのケアしてあげることが大切です。基本的には患部を温め、血流を上げるのが良いでしょう。マッサージは筋肉などを傷めてしまうこともあるのでおススメできません。
私が一番良いと思っている方法は、『すごい熱刺激』がベストセラーになった井本邦昭先生の方法です。
簡単なんです。濡らした厚めのタオルを水がしたたり落ちない程度にしぼり、電子レンジなどで1分ほど温め、その折りたたんだタオルをたたんで患部に5分ほど充て、それを何度か繰り返すだけです。
捻挫やぎっくり腰もこの蒸しタオルで、治りが早いことにびっくりします。よく、「冷やした方が良い」と言いますが、それはケガをした直後だけです。おそらく最初から温めた方が治りは早いように思います。