下腹部の前後運動
気功の方法の一つに、下腹部特にお臍の下約3mm~5mm位を前後させる運動があります。
方法:
この部分は”腹脳(丹田)”と呼ばれ、下腹部を軽く前後させる運動により、腹脳を鍛えることができます。この運動は、前後運動と言うより、約3mm~5mm位引く感じでやると比較的に簡単に行えます。(下腹部の貧乏ゆすりと考えて下さい。)もう一度書きますが、お腹を引いて緩めるの繰り返しです。
また、椅子に座り少し前かがみでの姿勢が初心者に最適です。慣れてくれば立っていても可能になります。(普通は立位はきついですが、慣れるとすごく体力がつきます。)
目的:
継続すると腹脳に気のエネルギーが充満する様になります。腸の蠕動運動を盛んにして、便秘を解消します。或いは、腸の調子を整えます。
効果:
腹脳は太陽神経叢であると言う説もありますが、腹脳と太陽神経叢は異なった器官であります。腹脳を鍛えることにより、太陽神経叢に影響を与えることができるのです。太陽神経叢は、交感神経と副交感神経の神経の集中しているところで、自律神経の中枢が腹脳になります。
少し、難しい説明ですが、要は下腹部の前後運動により、感情の暴走を抑えて、内臓機能の低下や故障を修復できるのです。また、便秘の方もこれにより腸の蠕動運動を活発にでき解消できるだけでなく、女性の方によくある手足の冷えも次第になくなってきます。また、身体全 体を暖め、気の流れを促し、血液の循環もよくなります。体温が少しずつ上昇し、そのことにより健康を高めます。燃焼しやすい身体を作ります。つまり、ダイエットしやすい環境を整える訳です。
アレルギーを引き起こしている主な原因は腸の不健康が原因です。下腹部の前後運動は、腸自体を鍛えて調整する役目がありますから、アレルギーの改善にもつながります。
私は長年気功を実践していますが、今は習慣的に毎日2000回はこの運動を欠かさず実行しております。或いは、それ以上。最初は、毎日、一日に300回-600回程度から始めて下さい。やり始める当時のウエストが約90cm位でしたが、当時3ケ月位経過で76-78cmになって今日に至っております。実践していけば体系もキープできるし、健康のためにすごくいいのです。目的は気を高めることですが。。。それと、1000回を超えると、結構楽にできるようになります。1000回を超えましたら、必ずそれ以上の回数を行う様にしてみて下さい。半分位の動力でできることが分かります。必ず、超える様にして下さいね。皆さんも実行してみて下さい。きっと期待の結果が得られると確信します。でも、毎日の習慣にすることが必要です。
補足:
下腹部のみを前後させる運動ですが、腰を動かすのですか?と言う質問を時々受けますが、腰は動かせてはいけません。自然に下腹部を前後できる方は問題ないですが、どちらかと言うと腹筋を使って、下腹部を引く感じに捉えて下さい。あまり大きく動かさず、まるで貧乏ゆすりをするように。。。10秒程度で50回 位できるように目指して下さい。
行いやすい姿勢には個人差がありますが、座位が比較的に簡単にできます。立位や仰向けなどは結構難しいです。最初は座位で行って下さい。慣れるに従って、どんな体位で行っていただいても結構です。
それと、下腹部の前後運動には、呼吸は一切連動させません。呼吸のことは一切考えずに、下腹部を前後することだけに注意を向けて下さい。
※但し、子宮や腸に疾患等がある場合は、熱を持つとよくないので、痛いなと感じたら少しずつ行って下さい。特に痛い場合は、検査を受けて下さい。そこに病根があります。また、他の箇所に気を巡らせたときも、痛み等がある場合は、その部分に問題がある場合が多い ので、根気よく気を回していけば、その部分の自然治癒力が高まり、軽度の場合は治癒します。しかし、いつまでも改善されない場合は、医師の診断をお受け頂 くことが必要です。
肛門括約筋の上下運動
方法は、簡単です。肛門の括約筋を締めたり緩めたりを繰り返すだけです。できるだけ早く呼吸は連動させてはいけません。慣れるに従い、会陰の部分が熱を持ってきます。これも毎日継続して下さい。
肛門括約筋の上下運動はあなたに多くの精力と体力を与えるものです。気のエネルギーの根源は精のエネルギーですか ら、この方法により全身に気のエネルギーを充満することが可能になります。これも最初は600回位を目安に。できれば2000回実行できたなら、あなたの体質は完全に変わり相当な体力がついてきます。但し、精力も強くなります。(出典)
参考:呼吸を連動して行う肛門括約筋の運動