かつて証券会社のリテール戦略といえば、株式の売買委託手数料や投資信託の購入時手数料といったフロー収益に大きく依存していた。それは必然的に短期回転売買を指向させ、顧客との利益相反を引き起こした。この傾向にいち早くくさびを打ち込み、ストック収益中心の営業に転換したのが、日本橋兜町に拠点を構えるいちよし証券だ。四半世紀に及ぶその取り組みの成果や独自の哲学が反映された投資信託のラインアップ、さらにこれからのビジョンについて、金融商品部長の白石幸雄氏に話を伺った。
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さらに、ドリーム・コレクションによるローリスクのベース資産と、ハイリスクのアクティブ資産の間を取り持つものとして、ミドルリスクを受け持つ準ベース資産の概念が、数年前から導入された。このパートを受け持つのが、ノーロード・ファンドである「いちよし・グローバル株式ファンド(愛称:いちばん星)」だ。

同ファンドは日本の割安株と中小型株に着目し、日本、米国、欧州、新興国株式にそれぞれ投資する6本の厳選したファンドに分散投資するファンド・オブ・ファンズだ。購入時手数料が無料であるのとともに、信託報酬は基準価額が過去最高値を更新しない限り、極めて低廉であり、かつ最高値を更新した時のみ、前回最高値との差額から信託報酬を徴収する、実績報酬型(ハイ・ウォーター・マーク型)が採用されている。つまり、結果がともなわない限りは最低限の手数料しかもらわない、という潔さがあり、顧客側の“納得感”も高い報酬体系だ。

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だそうですが

そんな「いちよし証券」の月間売れ筋ファンド一覧を見てみると

 


いちよしグローバル好配当戦略ファンド(年6回)(ミズナラ)
:実質的な負担は年率1.20225%(税込み)+〈実績報酬〉

いちよし日本好配当株&Jリートファンド(愛称:明日葉(あしたば))年4回決算型
:年率1.364%(税抜1.24%)

いちよし・グローバル株式ファンド 愛称:いちばん星
:実質的な負担は年率0.843%~1.232%(税抜0.786%~1.12%)+実績報酬

HSBCインド・インフラ株式オープン
:年2.09%(税抜1.90%)

ブラックロック世界好配当株式オープン(世界の息吹)
:年率1.298%(税抜1.18%)

どれもこれも信託報酬1%を超える高額手数料商品ばっかりで、ストック収益中心の営業でも利益相反継続中です(;'∀')

「いちよし・グローバル株式ファンド(愛称:いちばん星)」は「基準価額が過去最高値を更新しない限り、極めて低廉」だそうですが、そもそもの最低実質信託報酬が年率0.843%とオルカンの10倍以上の手数料を取るだなんて、顧客側の“納得感”が低過ぎます

対面営業だと、このくらいの手数料を取らないと人件費が賄えないのであれば、火夫(蒸気機関に石炭を投入する職業)のように、時代と共になくなる職業だと思います