欲 | 静子の瞑想日記

静子の瞑想日記

月一度の瞑想会の主催をしています。日々の私の体験や感想など書いていきたいと思います

 『願わくば  花の下にて  春死なん…』は西行の有名な歌だ。お釈迦様の入滅の日に自分も出来たら死にたいものと歌ったものらしい。果たして西行はその1日後に亡くなったというから凄い。

 

 山折哲雄(87歳)は、このことから西行のこの死に方は、死ぬ日を選んで自ら断食をして死んで行ったのだとし、自分もその様に断食によって最後を迎えたいと言っている。そのことを考えるのが今の楽しみだとも言っている。これは今年発行された本の中に書いて

いるものだ。

 段々食が細くなり、最後は何も口に入れないで死んでいく時は安らかで穏やかな顔になることは私も何回か見て知っている。

 

 

 私は断食して死ぬなどとは出来ないので、せめて「家の中で死にたいものよ」と思ってはいるが、自分の最期をこうしたい、ああしたい と思うのも「欲」であったなぁとしみじみ思う。

 家で死にたいと願っていても、いざその時がくると家族は慌てふためき、救急車を呼んでしまうのが大方だと先日のテレビでも言っていたが、そうなのだろう。

 

 死ぬと言うのは空間に還る楽しみでもあるので、どういった死に方でも良いのでは、と今は思うようになってきている。