【観劇記録】スイッチ | 手上のコイン Blog

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一番星ブラザーズ 第3回公演
『スイッチ』

2011年2月15日(火)~20日(日)
中野MOMO

脚本:渡辺雄介
演出:越村友一

■Cast

ワタル ‥‥ 越村友一
小野寺サトシ ‥‥ 永田恵悟
立花(たっちゃん)‥‥ 笹嶋和人
水田マキ ‥‥ 保亜美
リョウ ‥‥ 谷川功
神田川 ‥‥ 福沢重文
順子 ‥‥ 倉員亜耶
浅田裕子 ‥‥ 阿達由香
大林 ‥‥ 野口俊丞
下島 ‥‥ 中島弘臣



まず、この芝居の入りを見て思い出したのは有川浩さんの『図書館戦争』だった。
この小説の中では、
『公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律』
である
『メディア良化法』
なる悪法が成立し、、あらゆるメディア、TV,新聞、雑誌、小説。何から何までが規制されている。
良化法にひっかかる表現を用いた書物はメディア良化委員会によって全て回収されてしまう。
この良化法に抵抗すべく民間で組織され、武装化した『図書館』と、
国の機関である『メディア良化委員会』
との、表現の自由を巡る攻防戦を描いた、ラブコメなエンターテイメント作品なんですが。(未読な方はめっちゃ面白いので是非)

……て、小説の話ではなく(笑)

この芝居で規制されているのは、『人を笑うこと』
人を傷つけることを規制し、言葉の暴力が暴行罪として認められ。
他人に笑われることは人を傷つけるとして、笑うことが禁止される。
お笑い芸人は地下に潜り、摘発されたお笑いライブの客は現行犯処刑される。
そんな世界。

昨年末、東京都青少年健全育成条例の改正案が可決しましたが、
ま、そういうブログでは無いので条例の賛否は宇宙の彼方に放り投げますが。

そういった規制の波の悪影響を、皮肉った部分も無きにしもあらずかな、という部分にちょっとニヤリ。

とはいっても、ブラック入っててもコメディーですから(笑)
いやぁ、演出も思いの外好みでしたし。
展開もあくまで王道な範囲で裏切りがあって、面白かったな…。
全体の話はものすごいベタで読めるけれど、
そこのシーンににこれを入れてくるのか!っていう。
突っ込みたくなるような部分が、観劇しながら何故か小気味よくて。

飽きさせない100分でした。


ちなみに、タイトルのスイッチは、芝居の中に登場するお笑いライブを開催する店の名前であり、そこの店長が組む漫才コンビであり、
笑いのスイッチのこと。

演劇集団スプートニクの福沢さんの客演だったので観に行ったんで。
実はセレソンDXもまだ観たことがなけば、脚本の方がGANTZとかの脚本書いてるのも知らずにホイホイと行ったんでしたが(笑)
いや~小劇場らしくて好きでした。