オーディオアナログ・デジタルコンバータ E1DA Cosmos ADCを買ってみた | 音響・映像・電気設備が好き

音響・映像・電気設備が好き

「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

高性能オーディオアナログ・デジタルコンバータ E1DA Cosmos ADCを買ってみた話です。

 

ふと、Twitterで見かけて、HAが入っていない単純にラインレベルを取り込める機器、くらいの認識で購入してみました。別に何かに使おうとか、あれが出来そうだこれが出来そうだとかの考えはありません。THD測定も別に必要ありませんし、所有しているXL2とML1で必要十分です。ただ面白そうだな、って感じただけです。

※冷静に考えたら全く必要のない物です(笑)

 

 

 

 上記リンクから引用

 

E1DAは、オーディオ機器のテスト用に、ブランドの新しいAnalog To Digital Converter「E1DA Cosmos ADC」を発売しました。本製品は、産業レベルのオーディオ測定に使用できる、超低THD+Nのアナログ/PCMデジタルコンバーターです。E1DA 9038S/D DACユーザー、DIYer、オーディオ、技術系ブロガーのために特別に作られたものです。Cosmos ADCは、ES9822Pro ADCチップ、OPA1612アンプチップなどのプレミアムコンポーネントを採用し、高品質なパフォーマンスを実現しています。

 

引用おわり

 

 

E1DA Cosmos ADC。動機が単なる衝動なので頼んだ事すら忘れていました。これは特性別に選定されている製品の「A」です

 

仕様

・入力:Comtrue CT7601CR Custom FW USB Bridge、XLR L/R(FDA) 最大10Vrms、Aux 2.5mmジャック 最大43Vrms
・アウトプット USB Type-C、PCMは最大32bit/384kHz
・電源入力:USB Type-C、電流250mA以下
・レイテンシー:5mS@192kHz ASIO4ALL REW
・入力レンジ 1.7Vrms 640Ω、2.7Vrms 1kΩ、3.5Vrms 1.3kΩ、4.5Vrms 1.66kΩ、6.7Vrms 2.46kΩ、7.6Vrms 2.82kΩ、8.5Vrms 3.12kΩ、10Vrms 3.48kΩ、43Vrms 13.6kΩ
注)不平衡インピーダンスは約30%減
・周波数特性の範囲 5Hz~180kHz @ 32Bit/384kHz
・S/N比:DR@Mono. 127+/-1dB
・THD+N: 0.00007% @1kHz, @-5dBFS, SR 48kHz, BW 20Hz-20kHz
・SINAD: 123dB以上
・クロストーク:-140dB@1kHz以上

 

 

ドライバの認識にはzadig-2.7を使用しました。Windowsに認識させるには若干知識が必要です

 

USBドライバの認識に必要なアプリケーション

zadig-2.7

 

ASIOドライバが提供されていない場合に使用するASIOドライバ

ASIO4ALL

 

推奨されているオーディオ測定アプリケーション

REW

 

 

後述しますが、XLRレセプタクルはノイトリックの物に変えてしまっています・・・

 

 

丁寧な木箱に収められています

 

 

背面。USB Type-Cです

 

 

底面。入力インピーダンスはここで切り替えます

 

 

XLRのレセプタクルがどうにも引っかかる様に感じたのでノイトリックに差し替えました。ロック無しXLRなのにこの硬さはちょっといただけません。ノイトリックに変更した事で片手でのXLRコネクタを抜き差しが可能です

 

 

使用したXLRレセプタクルは、Neutrik NC3FAH2(グランドセパレート)PUSH-ASYM 非対称プッシュタブです。40V測定(8Ω200WクラスのアンプTHD+N測定なんかに使用?)は前面の2.5mm 4極ジャックで行えます

 

 

Blog内参考リンク:

XLRからユーロブロックへの変換基板

Neutrik PUSH-ASYM 非対称プッシュタブの紹介

 

 

 

基板写真1

 

 

基板写真2

 

 

基板写真3

 

 

オーディオI/Fには変わりがないだろう、とCycling'74 Max8でアナライザを作ってみました。

 

 

計測過程1

 

 

 

 

 

 

計測過程2

 

 

 

 

目的を定めていないので、何にどう使えるのか分かっていませんが、8.5Vrms 3.12kΩ受けで計測すると、YAMAHAのミキサの入力インピーダンスと同等になり、実際に機器を繋いでいる状態に近似するかもしれません。機器の基準出力レベルが分からないときに役に立つかもしれません。

 

Blog内参考リンク:

出入力インピーダンスによるレベル差を考える

→ QL1、Rioの類は、出力インピーダンス75Ωのロードインピーダンス600Ωラインとの事で、600Ω受けの時にー20dBFS = +4dBu が成立する。※つまり+4dBs(600Ωインピーダンスマッチング)近似です

 

 

E1DA cosmos ADC Monitor Ver1.4。※dBu、dBV、V表示を使用する際は必ずステレオモードで使用してください(入力レベルが6dB変化します)

 

 

こちらからダウンロードができます。

 

E1DA cosmos ADC Monitor Ver1.4

※デフォルトのオブジェクトのみ使用しています。

 

 

.exeファイルの他に、プロジェクトファイルもありますのでご自由に使用してください。今回の記事としてはこのMaxのパッチの方が本題かもしれません。

 

 

オーディオドライバ設定はこのドロップダウンメニュー、または「SETUP」で行います

 

 

インプットレンジの切り替えです。E1DA Cosmos ADCの底面の設定値と合わせてください

 

 

インプットレベル表示はdBFS、それとdBu、dBV、V表示の切り替えができます。低インピーダンスでは誤差が開きますので、kΩ以上の時に値を信用してください

規定ピークを越えるとoverインジケータが点灯し、レベル表示部分が赤くなるようにしました。また。V表示は1V以下はmV表示に切り替わります。本体のシグナルインジケータが点灯するくらいのレベルでシグナルインジケータを点灯させています

Maxのメータオブジェクトはレンジが100.6dBFSの為、-99.99dBFS以下は「< -100dBFS」と表示するようにしました。-100.6dBFS以下はー999dBFSとして扱われてしまう為、その回避です(とんでもないスケールを扱っています)

 

 

おまけのレコーディング機能です。Rec pauseをクリックするだけで録音開始です。録音が開始されると隣に表示されているカウンタが回ります。パッチファイルがいるフォルダに録音データが保存されます。ファイル名はマシンの時刻を基準に開始時刻を自動で振ります

 

 

さらにおまけのMaxパッチの説明

メータからdBFSスケールを取得し、係数を足してdBu、dBVを算出、log計算をしVを算出している部分です。Vは1000以下はmV表示にする工夫をしています(もっと簡素なやり方があるのかな?)

 

 

こちらは録音。現在時刻をファイル名に自動的に振る設定です。Wave基準のインテンジャ32bit指定。レコーディング判定は蓄積時間が300msec以内に増加に転じたら検知にしてあります

 

 

興味があるうちに、Maxのパッチまで作れた事は筆者にしては上出来です。

Maxはある程度ターゲットを決めた機能を実装して、完成させておくと後々応用が利いて大変便利です。

 

 

オーディオデバイスの設定

 

 

入力レンジの切り替え、単位の選択

 

 

E1DA Cosmos ADCを本来の目的で購入している方々には恐らく何の役にも立たない記事かと思いますが、低価格で2chの音声レベル表示器になるっぽい、くらいの認識で購入してみるのも面白いかと思います。