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本日は2月21日(金)に公開される、こちらのスウェーデン映画をご紹介!

2019年カンヌ映画祭にてプレミア上映され、現在も各国の映画祭を賑わせている、本年度アカデミー賞国際長編映画賞のスウェーデン代表作品『ダンサー そして私たちは踊った』が、2月21日(金)にシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開されます。
 

 
アカデミー賞といえば、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(日本劇場公開2018年)や『ボーダー 二つの世界』(日本劇場公開2019年)といった話題作もスウェーデン代表としてノミネートされました。
 
今回のスウェーデン代表作品となった本作は、なんと100%ジョージアが舞台。ロシア、トルコ、アゼルバイジャン、アルメニアと国境を接する国ということで、スウェーデンではありません。ジョージアなのに、なぜスウェーデン代表作品に?



この作品を手がけたのは、スウェーデン生まれの新鋭、ジョージアにルーツを持つレヴァン・アキン監督。ジェンダーなどをテーマにした作品を多く手がけている監督で、ジョージアの首都でプライドパレードを行おうとした若者たちが、極右の反対派から激しい攻撃を受けたのを見たことが、本作を作ろうと思ったきっかけとなったそうです。
 
物語の舞台は、ジョージアの国立舞踊団。幼少期からダンスパートナーのマリとトレーニングを積んできた主人公のメラブは、アルバイトで家計を支える多忙な日々を送っていました。ある日、才能ある青年イラクリが入団。ライバル心が徐々に好意へと変化。互いの気持ちを確かめ合うのですが……。


撮影時も、公開時も、さまざまな圧力を受けてきたという本作。ジョージアでは歴史や文化の中で大きな役割を果たしているダンス。現地で有名な国立舞踊団にダンサーの出演協力を求めたところ、「ジョージアのダンス界にホモセクシュアリティは存在しない」と追い払われ、圧力を受けながらの撮影作業となったようです。
 
また、公開前から話題となっていた本作のプレミア上映では、5000枚のチケットが約13分で完売。しかし、国内最大の教徒数を誇るジョージア正教会は、同性同士の恋愛を描いた本作に上映中止の声明を発表。極右グループが上映に抗議し、映画館に突入しようとするなど、大騒動になったとか。実際にジョージアでの抗議は凄まじいものだったそうで、負傷者も出たそうです。
 


ジョージアは立地的に東西南北のシルクロードが交わる交易の要所だったために、周辺の国々から侵略され、絶え間なく戦争が続いていたという歴史があります。戦争に備えるため、男性は戦士として男らしく、女性は女らしくいることが当たり前という風潮が根強くあり、トランスジェンダーや同性愛にも保守的だそう。

人権やジェンダー問題に意識の高いスウェーデンで生まれたアキン監督は、これまで、声をあげたくてもあげられない少数派の人々や淘汰されがちな出来事にフォーカスした作品を作ってきました。ジョージアの未来を担う若い人には、これまでの“ジョージア人らしさ”に当てはまらなくても文化を愛してもらいたい、そして本作を通じて、「ゲイがジョージア舞踊をやってもいいんだ」ということを訴えたかったといいます。
 

 
キャストもみんな純粋で愛嬌があって愛おしい。主人公メラブ役のレヴァン・ゲルバヒアニと、メラブと惹かれあうイラクリ役のバチ・ヴァリシュヴィリは共に、これがスクリーンデビュー。彼らのナチュラルかつ熱い演技は必見です。
 
自分自身だけでなく、兄、家族、マリ、イラクリのことなど、全ての人の想いを背負った、魂を感じるメラブのダンスは必見。胸が熱くなりました。
 
あと、ぜひチェックしてみていただきたいのが、メラブの部屋の壁に貼られた“とあるジブリ映画”のポスター。実はメラブ役のレヴァン・ゲルバヒアニの私物で、特に“あの個性的キャラ”が好きだそうです。そのキャラのタトゥーをお腹に入れるほどのジブリファンなのだとか。
 
友情、家族愛、ひたむきさ、純粋さ。新しい風がこの映画によってもたらされたのではないかと。『ダンサー そして私たちは踊った』は、2月21日(金)より、シネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町にて公開。お見逃しなく!

【ジョージア舞踊の特徴とは?】
男性は高く飛び、空中で回転するなどのアクロバティックで力強い動きが特徴。女性は反対に、背筋や腕を伸ばして優雅さをアピール。性別による役割が明確で、男女が触れ合ったり、目線を交わすことのない種類のダンスもある。男性がまとう衣装は胸ポケットに銃弾が入るようなデザインの「チョハ」、女性の衣装は「カバ」。
 


ダンサー そして私たちは踊った
監督:レヴァン・アキン
出演:レヴァン・ゲルバヒアニ、バチ・ヴァリシュヴィリ、アナ・ジャヴァヒシュヴィリ
2019/スウェーデン、ジョージア、フランス/カラー/ジョージア語/113分/原題:And Then We Danced
http://www.finefilms.co.jp/dance

(c) French Quarter Film / Takes Film / Ama Productions / RMV Film / Inland Film 2019 all rights reserved.

2月21日(金)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか公開

北欧区HP記事:http://www.hokuwalk.com/News/page/page_id/012020011500015001