こんばんはニコニコ

7月17日から19日まで、東京ビッグサイトにて開催されたインテリア・デザインの国際見本市「インテリア ライフスタイル」。本日は、特集記事「インテリア ライフスタイル(後編)」をアップ!
 
前編では、フィンランドとデンマークの新ブランドや新アイテムを中心にお届けしました。後編では、歴史あるデンマークブランドの新アイテムや、デンマークのデザイナーと日本のメーカーの素敵な絆から生まれたプロダクト、デンマークで誕生したてホヤホヤのデンマーク×日本の最新ブランドもご紹介します。
 
また、ブログでは、デンマークデザインの巨匠カイ・ボイスンと、金属洋食器・調理器具などで世界的に有名な新潟県燕市の製造会社を繋いだ、とある重要人物のエピソードに触れたいと思います。


 
大泉物産とカイ・ボイスンを繋いだのは、
日本を愛したデザイナーのオーレ・パルスビー
 
特集記事後編では、カイ・ボイスンがデザインしたカトラリーシリーズをご紹介しているのですが、そのカトラリーシリーズが生まれた背景に、ある重要なデンマークデザイナーの存在があります。
 
世界で愛されるカイ・ボイスンのカトラリーシリーズが、日本で製造されているのをご存知でしょうか。実は、新潟県燕市にある大泉物産は、世界総製造元として世界で唯一、カイ・ボイスンのカトラリーを製造できる権利を持っている会社です。
 
カイ・ボイスンよりも早く大泉物産と出会っていたデンマークのデザイナー、オーレ・パルスビー(1935-2010)は後に、良い製造先はないかと探していたカイ・ボイスンに、大泉物産を紹介する形となるのですが、パルスビーと大泉物産の出会いは、1985年のニューヨークでした。テーブルトップショーに出展していた大泉物産の展示に興味を示し、その品質に心を奪われたパルスビーは、デンマーク帰国の予定を、急遽日本に変更。その足で、燕市にある大泉物産の工場を訪問したのだそう。
 
そこで初めて、自分がデザイナーであることを打ち明けたパルスビー。自分がデザインしたカトラリーを作ってほしいと、大泉物産はカトラリーシリーズ「ICHI(一:イチ)」を試作。しかし、商品化直前の2010年にパルスビーが他界してしまいます。長年、商品化されないままになっていましたが、コペンハーゲンに住むパルスビーの家族から、カトラリーシリーズ「ICHI」を世に出してほしいとの依頼を受け、デンマークで展開し、日本でも発売されることになりました。
 
ちなみに、パルスビーは、昔から日本に興味を持っていたそうで、陶芸家の妻の家には、生前パルスビーが愛読していたと思われる日本の本などが並んでいるのだそう。日本に来るたびに、燕市にある大泉物産代表の家を訪れては「マイホテル」と気に入り、代表の妻がたてる抹茶をたしなんだそうです。
 
京都などへ赴くときに「日本は良いところだが、新幹線はダメだ。あんなに正確に時間どおりに来て、スピーディーに目的地に着いてしまうなんて、楽しみがないじゃないか」と、冗談を飛ばしながら日本を満喫していたといいます。
 
「食事は楽しむもの。食事の時間は楽しくなければならない」という想いを形にしたのが、カトラリーシリーズ「ICHI」。しっかりと機能を果たしつつ、シンプルながら、愛嬌とユーモアを感じます。


オーレ・パルスビーと大泉物産との共同開発を経て誕生したカトラリーシリーズ「ICHI」。長きにわたる彼のデザイン業績の遺作でもあります。「ICHI」カトラリーは、全15アイテム。クラシックな「ツヤ消し」仕上げと、高級感のある「ブラックチタンコーティング」仕上げの2種類で展開。

▼特集記事後編、ぜひご覧ください!