こんにちはニコニコ

11/15より、ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)にて、現在のマリメッコを支えるデザイナーを代表して、パーヴォ・ハロネン、マイヤ・ロウエカリ、アイノ=マイヤ・メッツォラの3人をフィーチャーした展覧会「マリメッコ・スピリッツ」が開催されています。
 

初日には、初来日という3人によるギャラリートークが行われ、マリメッコの活動をすることになったきっかけや作品の特徴、また、各々が“JAPAN”というテーマで手がけた新作についてのエピソードなど、たっぷりとお話を聞いてきました。

 

■マリメッコで活動するきっかけやデザインの特徴について
 

マイヤ・ロウエカリ

2003年、ヘルシンキ芸術大学2年のときにマリメッコのコンペがあり、小さい頃から慣れ親しんでいるマリメッコということもあって参加してみたところ、プリント部門で優勝。フリーのデザイナーとしてマリメッコのデザインに携わるようになります。マイヤのデザインは、線画や大胆な色使いが特徴的。「若い世代のクラシック」と呼ばれています。

代表作「市民菜園(Siirtolapuutarha)」は、自宅から自転車でマリメッコまでを往復する途中にある菜園からアイデアを得たとか。それは、森の中の菜園ではなく、あくまでも街の真ん中にある菜園を意識したそう。また、「ラシュマット(Rasymatto)」は、手織りのマットという意味。サマーコテージの床に敷いてあるマットをイメージしています。

 

アイノ=マイヤ・メッツォラ

ヘルシンキ芸術大学在学時に、第2回目となるマリメッコのコンペがあり、提出した3つのパターンのうちの1つがコンペで優勝。(マイヤと似たような形で)マリメッコでの活動がスタートします。

水彩画で、気候や天候の雰囲気を出すのが上手なデザイナー。スオメンリンナ島に住んでおり、主に周りの自然環境からインスピレーションを受けているそうです。たとえば、色やディテール、自然のリズム、作業の過程などからも。デザインをするときは、「特定の技術に固執したくない。いろいろ試してみたい。常に新しい課題を与えられるのが好き」というアイノ=マイヤさんです。

 

パーヴォ・ハロネン

ハンナ=カイサ・コロライネンさんと一緒に2人で、パリなどで活動。「私は(マイヤとアイノ=マイヤの)2人とは違い、数点出しただけでは採用されなかったよ」と笑いを誘うパーヴォさん。マリメッコにはハンナ=カイサさんとの共同で300点ほど提出し、採用されたのは2~3点だったとか。

本展会場でも出品している自身のアート作品と、マリメッコのパターンを制作するような商業的な作業との違いについて、「ソロワークは、良いことも悪いこともあり、全てそれを受け止めている。自分に対して正直でなければならない」と話し、「グループワークは、色、パターンの大きさ、使用目的など、全て話し合いでやっている」とのこと。アプローチも出発点も違うけれど、双方向で支えあっていて、両方からパワーをもらっているといいます。

 

■“JAPAN”というテーマで手がけた新作について


マイヤ・ロウエカリ

日本にインスピレーションを受けてデザインしたのは、「桜の花の雨(kirsikankukkasade)」。東京のことをパッと思い浮かべたそうです。マイヤさんのイメージは、街の喧騒、高い建物、メトロが走っていて、人がいっぱいというイメージ。人が行き交う様子が好きだとか。人物は、1990年代のファッションスタイルなどを想像し、街に桜の花びらがひらひらと散っていく様子が描かれています。せわしい人と、ゆったり舞い散る桜の花びらを対比させてみたという作品。



アイノ=マイヤ・メッツォラ

日本にインスピレーションを受けてデザインした「コケデラ(Kokedera)」。このプロジェクトのことを聞いたとき、非常に面白い課題だなとワクワクしたと同時に、日本にまだ行ったことがないので大変だなとも思ったというアイノ=マイヤさん。苔寺と呼ばれる京都・西芳寺の庭園を写真で見て、フィンランドの森にあるようだと、非常に親近感を覚え、寺の平穏な気持ちを表現しました。「森に平穏な気持ちを求めていくようなところが、日本人と似ているのかなと。「コケデラ」が西芳寺の苔を再現できているかどうか、ぜひ確かめに行ってみたい」と話していました。



パーヴォ・ハロネン

日本にインスピレーションを受けてデザインした「アウレオリ(光の輪)」。古い日本の芸術を意識して、鶴や松、藍染めなどからインスピレーションを受けたそうです。ただ、最初に仕上がってきたときは、正直「なんだこれ?」と思ったそうですが(笑)、最終的にはとっても気に入った色になったと、パーヴォさん大満足の一品。切り絵の技法をよく使うパーヴォさんは、「途切れず、継続性のあるものを作ることが面白い」と感じるそうで、いろんな技法を試しながら、作品づくりに励んでいます。

 

■日本のマリメッコファンへメッセージ

マイヤ・ロウエカリ

フィンランドの首都ヘルシンキは小さい街なので、ありとあらゆるものに出会えます。私たちが日本に興味を抱いているくらい、日本の皆さんもフィンランドに興味を持っていただけると嬉しいです。どうぞあたたかくして、いらしてください。
 

アイノ=マイヤ・メッツォラ

まずは感謝を申し上げます。ぜひ工場にもいらしてくださいね。
 

パーヴォ・ハロネン

フィンランドには、キノコがあるし、白熊もいるし、雪の穴にザブンとすることもできるし、狩猟など、とにかくいろいろあります(笑)ぜひみなさんフィンランドに来てください。

「白熊はいないです。でも、サンタはいますよ」と、マイヤ・ロウエカリさんから白熊のくだりを冷静にツッコまれるパーヴォさん(笑)


初来日の3人。来てみて思ったとおりの東京でしたか?という問いかけに、マイヤ・ロウエカリさんは、「本当に人がいっぱいいることはわかりました。しかも、みんなよくパニックにならず、行き先に向かって颯爽と歩いていて!フィンランドに帰ったら街が空っぽに見えるかもしれませんね(笑)」と、大勢の人が行き交う様に驚いていました。(確かに!)
 

マリメッコは、さまざまなバックグラウンドを持った人が集まった集団。デザイナー中心、デザイナーを大切にしている会社だそう。デザイナーにはかなり自由があるけれど、市場リサーチも作業時も、やはりチームで話し合いを重ねて作り上げるそうです。

 

展覧会会場では、3人によるマリメッコでの代表作をはじめ、オリジナル作品やインタビュー映像、制作過程がわかる展示も。来日経験のない3人がそれぞれ“JAPAN”というテーマで形にし、とてもエキサイティングな作業だったという新作テキスタイルは必見。私たちも、彼らのテキスタイルから、新たな日本を知ることができるかもしれません。

展覧会「マリメッコ・スピリッツ」は、2018年1月13日まで!


マリメッコ・スピリッツ
パーヴォ・ハロネン / マイヤ・ロウエカリ / アイノ=マイヤ・メッツォラ
会期:2017年11月15日(水)~2018年1月13日(土)
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)※会場は撮影OK!
 

▼展覧会「マリメッコ・スピリッツ」詳細
http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000715


<ギャラリーエークワッドでも開催>
「Marimekko Spirit-Elamantapa (マリメッコの暮らしぶり)-」
会期2017年12月15日(金)-2018年2月28日(水)
会場:GALLERY A4(ギャラリーエークワッド)
http://www.a-quad.jp
 

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北欧区HP記事:http://hokuwalk.com/News/page/page_id/012017112800015001

 

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