北欧ナイフでお気軽アウトドア

北欧のナイフの話題や、それらを使った気軽なアウトドア、ブッシュクラフトについて書いていきます。

Kindle用電子書籍『北欧ナイフ入門 ~モーラナイフからストローメングナイフまで~』好評発売中。どうぞよろしくお願いします。


テーマ:
今日は、検索キーワードからの記事。


今までも、検索キーワードで、みなさんが知りたいと思われる情報を発信してきたのですが、今日は、最近増えてきた「モーラナイフ 砥石 何番?」みたいな、検索キーワードについて、突っ込んでみたいと思います。



■まずは基礎編


まず、砥石について。
ご存じの方も多いと思うのですが、砥石は「番号が小さいほど、“粗い目”になります」。


つまり、#1000と#2000の二つの砥石があったら、#1000のほうが粗く、#2000の方が細かい目となるわけです。
市販されていて、買いやすいものだと、#12000番くらいが上限でしょうか。下限は#70とか#240とかその辺り。


ちなみに、天然砥石の場合は、「天然」ですから、明確な番手(=細かさ)は決まっていません。
「○○は仕上げに向く」「□□は中砥程度」といった、基準だけ示されていることがほとんどです。


また、具体的なモーラナイフ(≒北欧ナイフ)の研ぎ方に関しては、


北欧ナイフ入門 ~モーラナイフからストローメングナイフまで~
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この本で、詳述しました。
これをお読み頂ければ、おおよその事は分かるはずです。


一般的なナイフ本にありがちな、「本の後半部分で、ちょこっと研ぎについて解説しておしまい」という体裁ではなく、ガッツリと研ぎについて解説しておきました。



■アイデア1


結論から言ってしまえば、「どんな番手で研いでもユーザーの自由」ということになります。


粗い仕上げが好みの人もいますし、キンキンに研ぎあげたシャープなエッジを求める人もいます。
要は、自分の好みや求める鋭さによって、砥石の目を変えればいいんです。


が、やはり基準が欲しいという方もきっといらっしゃいますよね。
ここでは、私の「私的基準」で、モーラナイフの研ぎに適した番手をご紹介してみようと思います。


まず、基本となる砥石は「#1000」だと思っています。
これはモーラナイフや北欧ナイフに限らず、一般的なナイフでもそうだと思います。


ナイフ本によっては「800~1200番程度の中砥」なんて表現されるソレです。
この番手の砥石は各種メーカーから多数、砥石が販売されていますから、入手もしやすく、値段も比較的安価です。


メジャーなものとしては、超定番の「キングの1000番」というものがあります。


キングデラックス No.1000(標準型) 207×66×34
キング砥石
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売り上げランキングを見ても分かるように「売れてる」ものでして、超ド定番の一品。
これが最高か、っていったら、また異論はありましょうが、持っていて困るものではない、そんな砥石です。


もう一方の雄は、シャプトン「刃の黒幕」シリーズの砥石。


シャプトン 刃の黒幕 オレンジ 中砥 #1000
シャプトン
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キングのそれより、値段はあがってしまいますが、売り上げランキングはなんと29位!
よく削れ、よく研げる。そんな砥石だそうです。


また、キングのそれは水にある程度の時間、砥石を浸しておく必要がありますが、刃の黒幕は水を砥石表面にサッとかけるだけで使用できるというお手軽さも魅力。



閑話休題。
ともあれ、基本は#1000で研いでしまえばいいのです。


多少の刃こぼれや、刃のつぶれは#1000程度であれば、簡単に修正出来てしまいます。
少し、ゾリッとした仕上がりにはなると思いますが、そういう切れ味が好みの人も多いのです(私もわりとそれが好き)。


よく、YouTubeなんかで「コピー用紙を切る」パフォーマンスを目にします。
しっかりと研ぎあげたナイフで、コピー用紙をすぅっと切るというものですが、#1000で研いでやっても、全く問題なくそれと同じことが出来ます。
まぁ、多少の抵抗感はありましょうが(研ぎ面が少しザラッとするので)、綺麗に紙を切ることが出来ますよ。



■#1000で物足りない場合


#1000で研いでみて、「うーん、もうちょいシャープな切れ味が欲しいなぁ」ということもありましょう。


その場合は、#3000くらいを試してみるのはどうでしょうか?
幸いにして、#1000と#3000のコンビ砥石なんかは、Amazonでも簡単に入手出来ます。


スエヒロ キッチン両面砥石 #3000/#1000 全ゴム台付 SKG-27
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1600円くらいかな。
これがあれば、基本の研ぎから、仕上げまで問題なく出来てしまいます。
かなり優秀。


大事なことは、「まず#1000で研いでおくこと」でしょうか。
細かい刃のつぶれや欠けがあるのに、細かい目である#3000から研ぎ始めてしまうと、なかなかそのつぶれや欠けが修正出来ません。


#1000でしっかりと刃のつぶれ、こまかい欠けを直した後、「#1000の研ぎ目を消すように」#3000を使うようにすればバッチリです。


ともあれ、「モーラナイフを研ぐなら何番の砥石?」という質問には、「#1000、あるいは同時に#3000を併用する」というのが、一つの答えとなりましょう。



■さらに磨きこむには……


#3000でも足りない! って人はあまりいないでしょうけれども、より磨きこみたいという気持ちは分からないでもありません。


特にモーラナイフを始めとする北欧ナイフは、ベベル面が広いですから、研ぎあとというか研ぎ傷が如実に目立ってしまうんですよね。


別にナイフは実用品なのですから、研ぎ傷があってもいいわけなんですが、綺麗に磨き上げたいという向きもありましょう。


その場合は、#3000からさらに上の番手の砥石を使って、磨きこんでいけばOKです。
たとえば、ちょっと目を飛ばしてはいますが、#6000とかね。


KING 刃物超仕上用砥石 台付 #6000 最終超仕上用 S-3
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#6000で、やさしくゆっくりと研いでいくと(強くこすり付けると砥石を削ってしまうので)、ベベル面はピカピカになります(特に炭素鋼の場合)。
鏡面というと大げさですが、かなりそれに近くなります。




こんな感じかな。
あとは、お好みで好きな番手まで研げばOKです。



■プラスアルファのやり方


今まで、「研ぐ」という行為そのものに関しては、あまり突っ込みませんでした。
北欧ナイフの場合、一時よく言われていたように「完全なベタ研ぎ」だけで研いだものは、「フルスカンジ」なんて呼ばれます。


これは、本当に鋭利な刃先となります。
んが、刃保ちがとっても悪い。


コピー用紙を切るくらいなら問題はないんでしょうけれども、木を削ったりしてみると、みるみる刃がつぶれ、まくれたりします。


ですので、私は「研ぎの仕上げとして、刃を少し立てて、数回なでるようにして研ぐ」方法をお勧めしています。


「糸刃」とかいうんですが、これを付けると付けないのとでは、刃保ちが全く違います。
あるいは、もうちょっとしっかりと研いで「小刃」を付けるような形でもいいんじゃないかと思います(私も、モノによってはそうしています)。


この最終的につける糸刃は、北欧ナイフやブッシュクラフトが流行り始めた当初「マイクロベベル」や「セカンダリーベベル」なんて名称で呼ばれ、「切れ味の邪魔をする悪者」として扱われていました(ナイフを買うと最初からついていることがほとんどなんですけれどもね)。


が、ちょっと木を削っただけで、「チップ」(刃の欠け)や「ロール」(刃のまくれ)だといって、悩んだり、都度都度研いでいくのは、あまり現実的なナイフの野外使用ではありません。


前述の拙著では、かなり早い段階で「マイクロベベルやセカンダリーベベルは、刃の強度を上げるために大事なものとなっている」と書いていたのですが、その後、やはりそうした「フルスカンジの使いにくさ」が周知されていくにつれ、あまりマイクロベベルやセカンダリーベベルといったことは、言われなくなってきてしまいました。


あるいは、昨今のブームである「コンベックス」に刃の形を変えて、強度を保つという方向性ももちろんあります。
ただ、綺麗に上手にコンベックスにしたり、ハマグリ刃を研いだりできる人って少ないと思います……。しっかりと研ぎの際に角度を一定に保持できる人でないと、難しい面があると思いますね。


ちなみに。
砥石の上で、刃をしゃくるようにして研ぐ方法は「しゃくり研ぎ」と呼ばれ、実は悪い研ぎ方なんです。それでしっかりとハマグリ刃がつけばいいんでしょうけれども、実は悪い刃の代表である「丸っ刃」になりやすいんですよね。


本来は、「鈍角で研ぐ」→「出来た段差をならす」→「ならすと出来る新たな段差をならす」を繰り返し、曲面を作っていくものなのです。


それで出来上がる、コンベックスグラインドでかつハマグリ刃のものは、耐衝撃性に優れたものとなります。
叩くような使い方をするナイフにはいい刃つけですよね。
一方で、薄く木を削るような(フェザースティックとか!)には、不向きと言える刃つけです。



■いろいろ組み合わせて……


というわけで、これまでお話ししてきたことを、自分に合うように組み合わせれば、もうそれはそれでOKなんです。


「刃保ちが悪くても、フルスカンジの最初のあの切れ味が最高!」だと思えば、それはそれでフルスカンジでOK! ただ、刃保ちが気になり出したら、「糸刃をつける」という選択肢があることを思い出していただければ……!


あと、ベベルの磨き上げに関しては、細かい目(たとえば#6000)で綺麗に磨いたあと、より「荒い目」で糸刃をつける、なんてのもいいかもしれませんね。
見た目と、刃保ちを両立させるための方法という感じでしょうか。ちょいと手間ですけれどもね。


ちなみに、やはり大人気の「革砥」ですが、「木を削る」というものを主目的にした場合は、やっておくとかなり有効です。


木工の彫刻刀なんかも、プロの方は革砥を使うんですって。
最終的に革砥を使いなめらかに仕上げておくと、削り具合が全然違うのだそうです。


必須ではないですが、革砥も必要に応じて利用したいオプションです。




如何でしたでしょうか?


モーラナイフであっても、普通のナイフと同様に、#1000を基準に研いでいけばいいってことですね。
そうそう、最後に一言。


もし、研ぎあげたナイフの「切れ味」を試すのであれば、ぜひ、ホームセンターに売っている柔らかい角材ではなく、山や森、緑地などに落ちている、「現場の木」を使って削ってみてください。


本当に、野外で使える刃かどうか、それで一発で分かります!
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