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今日のテーマは「北九州空港の滑走路延長 その1」
北九州空港は、2023年12月、滑走路を現在の2500メートルから3000メートルに延長する工事を開始しました。
総事業費は約130億円、2027年度の竣工を予定しています。
運用が開始されれば、長距離貨物専用便や大型貨物チャーター便の運航が可能となり、航空貨物輸送の利便性と質の向上が図れるほか、国際旅客便の運航拡大にもつながることが見込まれます。
物流、人流の拡大により地域全体の経済が活性化することで、雇用の拡大やさらなる企業の立地にも結びつくことが期待されています。
北九州空港は、利用者圏域200万人の航空利便性の確保と地域活性化のため、大型ジェット機が就航可能な2500メートルの滑走路を有する空港として、2006年3月に開港されました。
瀬戸内海西部の周防灘沖合の海上に浚渫土砂の埋め立てにより整備された人口島に位置しているため、陸側の住宅における航空機騒音の影響が少なく、早朝や深夜の離発着ができる24時間利用可能な海上空港。
空港は、長さ2100メートルの北九州空港連絡橋により結ばれており、本州・東九州・西九州の3方向に伸びる高速自動車道の結節点に近接していることから、九州各地への利便性を兼ね備えています。
また、北九州港、苅田港があり、空港内に船舶が接岸できる直立護岸を有しているため、陸・海・空の交通インフラも整っています。
直立護岸からの海上輸送と航空輸送を組み合わせたSea&Airの輸送を行い、海上輸送の低コストと航空輸送の高速性のそれぞれの長所を生かせる空港となっています。
北九州市は九州の玄関口として発展してきましたが、1970年代以降の航空時代となるなか、 ジェット機に対応できない曽根飛行場しかありませんでした。
一方、福岡市にある福岡空港では65年に福岡~羽田間のジェット機による定期便の運航が開始され、博多駅に近いこともあり、東京に本社を置く大手企業は北九州市から福岡市に支店・支社を移転させる傾向に。
北九州市の経済発展を阻害する要因となっていたため、その打開策として、北九州空港は開設されました。
北九州空港の開港は、空港周辺への自動車メーカーなどの工場新設や物流拠点開設などをもたらしました。
そして2018年度には国内線利用者数143万人、国際線利用者数33万人と過去最高を記録。
しかし利便性の高い福岡空港に比べると利用者は少ない状況が続くなか、新型コロナウイルス感染拡大の影響により21年度の利用者数は48万人に減少。
22年度は83万人と回復傾向にあるものの、依然低迷状態にあります。
次回は、貨物の状況について。
ほはば飯塚