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今日のテーマは「熊本県が誇る米焼酎「球磨焼酎」 その1」
九州の酒と言えば「焼酎」。
宴会などで最初の1杯はビールではなく、焼酎で始まると言っても過言ではないほど、九州には焼酎を飲む文化が根付いています。
芋と麦のイメージが強い九州の焼酎ですが、熊本県内にある酒造メーカーは「米焼酎」をつくり続ける蔵元が圧倒的に多いです。
九州の焼酎を原料別の売上構成比でみると、福岡県や大分県は麦焼酎の割合が80%を超えており、宮崎県は芋焼酎が80%、鹿児島も60%超となっているなか、熊本県だけは米焼酎の割合が90%を超えています。
米焼酎の代表格「球磨焼酎」。
その球磨焼酎の蔵元が多く所在する人吉・球磨地方では、約500年前の室町時代から米焼酎づくりが行われてきました。
当時の藩主であった相良氏は東南アジアと活発に交易をしており、 そうした海外から持ち込まれた蒸留技術が焼酎づくりのきっかけになったのではないかと言われています。
ではなぜ九州の中で熊本県だけが米焼酎をつくるようになったのか。
それには人吉球磨地方の地理的な特性が大きく関係しています。
人吉球磨地方には、日本三大急流の一つ「球磨川」が流れています。
その球磨川水系最大の支流「川辺川」は、国土交通省の「水質が最も良好な河川」に16年連続で選出。
良質な水が豊富にある地域となっています。
また、人吉球磨地方は周囲が険しい山々に囲まれた盆地で、この地形も米焼酎づくりにはプラスの材料に。
盆地は昼夜の寒暖差が大きいため、昼に暖かな陽射しを浴びた稲が光合成でデンプンを作り、気温が下がった夜に代謝が抑えられて糖分を溜め込む。
この毎日のサイクルによって粘りや甘みの強い美味しい米が育つわけです。
米焼酎の原料は米と水だけ。
全国屈指の水質を誇る球磨川の水で育てた米と、その水で仕込まれた「球磨焼酎」は、芳醇な香りと深いコクを感じる特別な米焼酎となっています。
次回は、球磨焼酎の飲み方について。
ほはば飯塚