業界を良くするために
世の中をよくするために
ほはばが業界の方に続いて一般企業の方々からも学ばせてもらおう!というブログ。
今日のテーマは「近江鉄道の全線存続」
2018年12月に経営難を表明した近江鉄道。
滋賀県彦根市などを走る鉄道会社です。
経営難を受けて1年4か月の議論を経て、バスなどに転換せず鉄道のまま存続することが決まりました。
1994年に赤字転落しましたが、そのあとの経営努力によって利用者は2002年度の369万人から2017年度には479万人に大幅増。
無人駅を増やしたりワンマン運転を導入するなど人件費も圧縮し、イベント列車やイベント開催、キャラクターグッズの販売などさまざまな取り組みを行っています。
ただ、沿線人口は減少傾向で、開業から120年以上経つため設備の修繕や更新費用が増加。
親会社の西武鉄道から人的支援や車両、レールなどを格安で提供されているが、それでも黒字化の見通しが立たない状態でした。
それでも鉄道存続となったのは、自治体負担額が最も安いのが鉄道だったという試算によります。
バス転換になることが考えられますが、今回は運転手不足の懸念や道路拡張整備の必要性、ラッシュ時の需要が大きいため大量のバス車両の確保が必要、といった点から鉄道の廃止よりコスト増との試算に。
近江鉄道の独特な輸送環境の結果かもしれませんが、他の鉄道の存廃問題にも響きそうな結果となりました。
黒字化して継続できるか。
もう一歩の経営努力が必要なようです。
ほはば飯塚